2014年01月26日08:22 北京で働くそれぞれの故郷が異なる夫婦100組を対象に行った調査によると、28組の夫婦が年末の帰省が原因でケンカした経験があることが明らかになった。また19組が「争い」の結果、両親を北京に呼び寄せて新年を迎えていることも判明した。世論調査機関の零点指標による最新の調査でも、調査対象の6都市で「年末にどちらの家に帰省して新年を迎えるか」が原因でケンカしたことのある夫婦は28.4%に達している。新京報が伝えた。
3割近くの夫婦が新年の帰省先が原因で「争い」に
今回のサンプル調査に参加した夫婦の年齢は27歳から52歳で、いずれも北京で働き、父母などの親戚は地方に住み、しかも夫婦双方の出身地が異なり、夫婦の少なくともどちらか1人が一人っ子だ。年末にどちらの家に帰省するかは、彼らにとって大きな問題となっている。調査対象の夫婦100組のうち28組がこの件を話し合う中でケンカした経験がある。「夫は春節(旧正月。今年は1月31日)に夫の郷里に帰省したがるが、私は一人親家庭の一人っ子だ。大晦日に母と一緒に過ごしてあげられないなんてかわいそうすぎる」。広州に住む李さんは夫と話し合った結果、旧暦の1月4日(2月3日)からは妻の故郷を訪ねることになった。
零点指標のデータによると、調査対象の6都市の中では天津の夫婦が年末の帰省を原因とするケンカの割合が最も高く(33.3%)、最も低いのは広州(22.2%)だった。北京、上海、武漢、成都の夫婦のケンカの割合はいずれも27%―29%の間となっている。
■コメント(夏学銮・北京大学社会学部教授)
中国の伝統的な概念では、一家団欒は新年の最も重要な行事だ。現在では一人っ子がますます多くなっており、将来のために大都市で仕事をすることを選ぶため、両親は普段子どもに会うことができず、新年は子どもと一緒に過ごしたいと望む親が多い。子どもたちはいずれも帰省して両親と共に過ごして親孝行したいという気持ちがあることから、争いが発生するのは避けられない状況だ。一番よい方法は夫婦が話し合って解決し、帰省期間中に双方の家庭を訪問できるようにすることだろう。大晦日を夫の両親宅で過ごしたなら、正月明けには妻の両親宅を訪れるようにすれば、双方の親を訪ねることができる。
これに対して、もし夫婦が同じ地方の出身である場合、帰省の際に2カ所の地方を訪れる必要がなく、問題は少なくなる。もし夫婦がそれぞれ北部と南部の出身だった場合、年末の帰省は負担となりがちだが、双方の地方を行き来するのも親孝行のためには価値あることだろう。そうすることで夫婦双方の帰省の希望をかなえることができ、また高齢の両親の期待と希望にも応えることができる。もし双方の実家が遠すぎる場合、夫婦が1年おきに帰省したり、親を呼び寄せて一緒に新年を迎えるのもよい方法だ。
こうした問題を解決するには、双方が話し合い、寛容に理解することの他によい方法はない。結婚相手を決めるときに自分と同じ地方の出身者を探すのも一つの方法だが、出身地は唯一の要素ではなく、やはり気持ちが第一だろう。
「人民網日本語版」2014年1月26日