中国で大ブームを巻き起こし、先月27日に最終回を迎えた韓国ドラマ「星から来たあなた」(SBS放送)では、人気女優チョン・ジヒョン演じる国民的アイドル・チョン・ソンイがピンチになるたびに、俳優キム•スヒョンが演じる、イケメンでお金持ち、さらに不思議な能力を持つ宇宙人教授ト・ミンジュンが助けに来てくれる。そのため、中国の女性たちは「ト教授のお嫁さんになりたい」と声を上げている。 中国新聞網が報じた。
あるメディアの報道によると、同ドラマを見終わったある女性が、ト教授と自分の彼氏を比較すればするほど不満を感じ、彼氏と大喧嘩になったという。
浙江大学城市学院に通う李雪さんは取材に対して、「韓国ドラマが女性の彼氏に対する基準を高くしているのは間違いない。でも、もっと重要なのは、自分より強くて、一生頼りにできる男性を女性は好むという点で、これは中国の女性の昔からの伝統。周りの友人と話していると、みんなの価値観はほぼ一致しており、円熟していて強い男性を好んでいる」とし、「単に韓国ドラマがその伝統を最高の『夢』に変えてくれただけ」と語った。
「女性より男性が強いほうがいい」というのは、女性の間だけに見られる価値観では決してない。浙江省杭州市の張さん(男性)は取材に対して、「今年32歳で、まだ独身。やさしくて親切な女性が理想の配偶者。女性のほうが強かったら、男性はやりきれない」と語った。
普通、ほとんどの男性が自分より弱い女性を「守る」という役割を好み、一方の女性のほとんどが「守ってもらう」という立場を好む。そして、自分より強い男性に守ってもらい、安心感を得たいと思うのが常だ。
一部の女性が韓国ドラマの影響を受け、配偶者に対する基準を上げていることに関して、浙江省心理衛生協会のメンバーで、国家二級カウンセラーの沈燎氏は、「完璧な人はいない。女性は恋人を探す際、理性的に現実と向き合わなければならない。ドラマに出てくるパーフェクトな男性は空想で形作られたイメージに過ぎない」と冷静な対応を呼びかけている。
そして、「女性より男性のほうが強いのを好むというのは、中国の何千年もの歴史で積み上げられてきた文化というよりも、誰もが持つ潜在意識。至って普通のことだと思う。自然界のオスとメスを見ても、オスのほうが強い。そのため、女性より男性のほうが強いのを好むというのは社会発展の規律や社会のバランスに則している」との見方を示した。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年3月11日