スーパーコンピュータの演算性能を集計するTOP500プロジェクトは6月23日、最新のランキングを発表した。以下はランクインしたスーパーコンピュータの主なデータである。
1.上位5機は中国の「天河2号」(演算速度毎秒33.86ペタFLOPS)、米エネルギー省傘下オークリッジ国立研究所の「タイタン」(毎秒17.59ペタFLOPS)、米ローレンスリバモア国立研究所の「Sequoia」(毎秒17.17ペタFLOPS)、日本の理研の「京」(10.51ペタFLOPS)、米アルゴンヌ国立研究所の「Mira」(毎秒8.59ペタFLOPS)。上位5機は昨年6月と同じとなった。
2.今回、中国大陸から76機のスパコンがトップ500に入った。前2回のランクイン数はそれぞれ63機と65機。今回中国大陸からランクインしたスパコンの数は、3位のイギリス(30機)、5位のフランス(27機)、6位のドイツ(23機)の合計に迫った。
3.今回、米国のスパコンの数は絶対優位を占め計233機がランクインしたが、前回の265機より約12%減少した。この数字は約10年前の米国の最低水準226機に迫る。上位10機のうち、中国、日本、スイス、ドイツから1機ずつランクインしたほか、米国は残りの6位を占めた。
4.今回のランキングで、演算速度が1ペタFLOPS以上のスパコンは37機。前回は31機、1年前は26機だった。
5.今回ランクインしたスパコンの最も遅い演算速度は133.7メガFLOPS。前回は毎秒117.8メガFLOPS、1年前は96.6メガFLOPS。今回の500位のスパコンは前回384位で、演算性能の上昇率は過去20年の最低値となった。1994年から2008年まで、500位のスパコンの演算性能は年平均90%上昇したが、過去5年はわずか約55%の上昇にとどまった。
6.トップ 500の演算速度の総計は毎秒274千メガFLOPS。昨年11月は毎秒250メガFLOPS、1年前は毎秒223メガFLOPS、1年半前は毎秒162メガFLOPS。しかし、スパコンの全体的な性能の上昇率は史上最低まで下がっている。
7.チップの採用情況を見ると、今回のトップ500のうち、インテルのチップを使ったスパコンは403機だった。その次に多いのが、50機のスパコンに使われたAMDの「Radeon」。3位はIBMのチップで、42機のスパコンに採用された。
8.メーカー別に見ると、ランクインしたスパコンのうち、ヒューレット・パッカード(HP)製は最多の182機で、約36%を占めた。次はIBMで176機で約35%。半年前のこの2社のランクイン数はそれぞれ196機と164機。米国のクレイは約10%を占める51機で3位だった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年6月24日