マイクロソフトは先ほど、9月6日に日本でXbox Oneを発売すると発表した。同社はこの最も苦手とする市場で3度目の攻勢をかけ、29作品を同時リリースする。米投資情報サイト「The Motley Fool」が7月31日に伝えた。
29作品のうち11作品はマイクロソフト製、7作品は日本製だ。しかしこれらの作品は、Xbox One専用ソフトではない。
日本市場はこれまで完全にニンテンドーとソニーに支配されていた。上述した作品は、マイクロソフトの日本での発展を促すだろうか?
文化の差
マイクロソフトなど欧米のゲーム会社は、日本のゲーマーと欧米のゲームの間に存在する文化の差を理解できず、市場開拓が進んでいなかった。
家庭用ゲーム機、スマホ、パソコンなどよりも、日本のゲーマーは携帯型ゲーム機の使用を好む。彼らは巨額の開発費が投じられた大作ソフトよりも、RPG、謎解き、シミュレーション、モンスターの捕獲などのゲームを好む。この2つの点を結びつければ、日本で3DSとPS Vitaが売れ続けている理由が分かるはずだ。
中国のゲーマーとは異なり、日本のゲーマーはほとんどパソコンでゲームをしない。日本ではパソコンは仕事用であり、ゲームは家庭用ゲーム機でするものだ。パソコン用のゲームを得意としてきた欧米企業は、日本のゲーマーに長く印象を留めることが困難だ。
これらの厳しい課題を考えれば、XboxとXbox 360の日本市場でのシェアが、2%しかなかったことも不思議ではない。 Wii Uは27%、PS4は7%に達している。携帯型ゲーム機市場で、3DSとPS Vitaのシェアは35%に達している。
Xboxの失敗の理由
マイクロソフトは2001年、セガと共同でXbox販売計画を発表した。セガは多くのXbox専用ソフトを発表した。これによりXboxは、ドリームキャストの後継者のようになった。不幸なことに、マイクロソフトはドリームキャストが、ソニーのPS2により大失敗したことを忘れていた。Xboxの日本での販売台数は、50万台にとどまった。
Xbox 360の失敗の理由
マイクロソフトは2005年、日本でXbox 360を発売したが、市場の反応は非常に冷淡だった。Xbox 360のソフトは、PS3との差別化に失敗した。
さらに、任天堂が2006年にWiiを発売し、日本市場を真っ二つにした。ライトユーザー層はWiiを選択し、ゲーマーがPS3を購入した。Xbox 360は再び大打撃を受けたが、販売台数は170万台とまずまずだった。
3度目の正直なるか?
Xbox ONEの作品リストからは、マイクロソフトの問題点が見て取れる。日本のゲーマーだけが楽しめる、ソニーやニンテンドーに対抗できる作品を発表しなかったのだ。マイクロソフトが日本市場をアジア一のゲーム機市場と本気で考えているならば、日本のゲーム企業と提携しなければならない。
マイクロソフトはまた、Xboxに力を貸してくれた日本企業に連絡を取るべきだ。彼らは欧米製ゲームのファンで、マイクロソフトが日本市場で評判を取り戻すための力になるだろう。
Xbox Oneに日本市場で前2機と同じ轍を踏ませないためには、マイクロソフトはさらなる武装が必要だ。北米市場と同じ作品だけでは、3DSが支配する市場で成功を収めることはできない。日本市場で勝利を収めるために、マイクロソフトは大規模なM&Aに乗り出し、強力な提携関係を構築し、日本でしか楽しめない良作を発売するべきだ。これは中国市場進出の足がかりになるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年8月6日