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japanese.china.org.cn | 15. 08. 2014 |
靖国神社の本殿(2006年4月21日撮影)
間違った歴史教育の場
靖国神社内にある、遊就館についても言及せざるを得ない。
遊就館の名称は、荀子の名言「君子居必択郷遊必就士」(くんしはおるにかならずきょうをえらびあそぶにかならずしにつく)による。遊就館は1882年に建設された「靖国史観」の宣伝の場だ。
その歴史に関する描写には、故意に是非を混同した内容が散見する。「日本は極東の小国であったが、生存を続け、欧米列強の脅しに屈しなかったのは、命を尽くし国のために戦った英霊たちのおかげだ」、「(満州事変以前は)支那軍はおろか、外国の日本蔑視も甚だしかった。我々(日本)の官民は、悲しみと憤りの涙の中で生きていた」、「妻と子供を愛する日本の軍人は、海外で略奪などの残虐な行為に絶対に手を染めなかった」
特に注目すべきは、日本語と英語の解説文の内容に、重要な差があることだ。米国の反感を買いやすい表現は、英訳の中では省略されるか、2007年の修訂時に削除された。
その他の日本の古跡や観光スポットと異なり、ここには中国語や韓国語の解説文、ガイドブックは存在しない。怒りを通り越して呆れたことに、日本の右翼の掲示板は「正確な歴史を伝えるため」と称し、遊就館に韓国語訳の作成を求めている。正気の沙汰とは思えない。
見学者の中には、見識のある人も少なくない。遊就館の意見簿の「J・D」と署名された英語のメッセージは、「実に悲しい、日本と日本人の歴史観を懸念する。軍国主義の歴史に対する美化は、永遠の平和をもたらさない」という内容だった。
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