環球時報の記者はこのほど、シー・シェパードの反捕鯨船「サム・サイモン号」に乗船した。同船はかつて、日本の捕鯨船「海幸丸8号」であった。米人気テレビアニメ「ザ・シンプソンズ」で有名な脚本家のサム・サイモン氏は2012年に200万豪ドルを寄付し、シー・シェパードの購入を支援した。またブリスベンで50万豪ドルを費やし、反捕鯨の任務に適した改造を行った。
シー・シェパードの行動は、1982年の国連世界自然憲章およびその他の海洋生物・環境保護に関する法律と行動規範に基づいている。30数年間の発展において、シー・シェパードの艦隊は約10隻の各反捕鯨船を使用してきた。この艦隊は100回以上にも及ぶ反捕鯨の「戦い」で、日本やカナダなどの捕鯨船と衝突してきた。
この戦いにおいて、シー・シェパードのボランティアは捕鯨船と正面衝突した。捕鯨船が作業開始の準備に入ると、直ちに船と鯨の間に割って入り、船体を使い捕鯨船を遮り、威力のある水中銃の使用を防いだ。同時に高速艇を派遣し、捕鯨船の網を切断し、捕鯨船の航路を変更させた。緊急時には積極的に捕鯨船に乗り込み、殺戮行為の停止を求めた。
ボランティアのデビッドさんは、「反捕鯨行動において最も危なかったのは、日本の捕鯨船から挟み撃ちを受けた時だ」と述べた。日本の捕鯨船はシー・シェパードを目の上の瘤、目の敵にしており、日本政府を通じてカナダ、米国、オーストラリアなどの政府に抗議し、弁護士を雇いシー・シェパードを相手取り裁判を起こしている。長年の対抗において、日本の捕鯨船の対抗も激化している。2014年初頭には、日本の捕鯨船が協力し、専門的な船を派遣しシー・シェパードの反捕鯨船に体当たりを仕掛けた。さらに反捕鯨船がニュージーランドに帰還する途中も追跡を続けた。ニュージーランド国内の政界・輿論は本件を受け、日本の違法捕鯨行為を一致して批判した。
デビッドさんは、「サム・サイモン号には、約30人のボランティアがいる。船長と船員は報酬を得るプロの航海士だ。船隊は毎年、プロの資格を持つ医師、消防士、潜水員を集め反捕鯨活動に参加させ、船隊の順調な航海を保証している」と語った。専門家の中には多くの反捕鯨活動に参加した「ベテラン」がおり、特定の「反捕鯨戦」に臨時で加わっている。それから環境保護事業に従事しようとする若者向けにも仕事が用意されており、期間は通常1年。毎年の捕鯨閑散期になると、反捕鯨船は東南アジアやインド洋などに向かい、サンゴの保護(削除したほうが…)、ウミガメの救助、イルカ捕殺反対などの活動を展開している。シー・シェパードのメンバーは各国で環境保護教育、バザー、募金などの活動を行っている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年11月26日