客船「シティ・オブ・カイロ」は第二次大戦中にドイツの攻撃を受け、船内の5000万ドルの価値を持つ宝物と共に沈没した。このお宝を探す捜索隊は73年の時間を費やし、ついに水深5150メートルの海底から同船の残骸を発見した。海外メディアが伝えた。
同船の全長は137.1メートル。インド・ムンバイから英国に向かった同船には、7422トンの貨物と銀貨を詰めた2182個の箱が詰められていた。銀貨の重量は100トン弱(価値にして5000万ドル)で、持ち主は英国財務省。
銀貨と貨物の他に、船には311人の乗客と船員がいた。航行中にエンジン故障により煙が上がり、1942年11月6日に南大西洋でドイツ軍の潜水艦に発見・撃沈され、行方不明になった。
英国とフランスの捜索チームは73年後、ついにアフリカ・ナミビアの西側の海域、水深5150メートルの海底で船の残骸を発見した。約100トンの銀貨の多くがすでに引き揚げられている。これほど深い海底から貨物が引き揚げられるのはこれが初めてだ。
世界的に有名なタイタニック号は水深3800メートルの海底に沈んだ。当時の科学者は幾つもの困難を乗り越え、残骸の位置を特定し、宝物を引き揚げた。シティ・オブ・カイロの引き揚げは、海底探査の画期的な進展を意味する。
同船の沈没前、多くの乗客が6隻の小型救命ボートで脱出した。ボートは海で離れ離れになり、うち4隻が2週間の漂流後に大型船に発見された。17人の乗客が乗っていたボートは51日の漂流を経て南米の海岸に到達したが、2人しか生還しなかった。残りの1隻はスペインに打ち上げられた可能性があり、数人がドイツ軍の船に捕まった。
同船の311人の乗員のうち104人が死亡(79人は船員)した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年4月14日