欧州の地球科学誌はこのほど、ネパール、オランダ、フランスの学者の共同研究報告書を掲載した。それによると、チョモランマ周辺の氷河の96%が、2100年までに溶けてしまうという。イタルタス通信が5月28日に伝えた。
同報告書「ネパール・ヒマラヤ山脈チョモランマ地区の氷河の変化」は、「未来の気候変動の予想によると、チョモランマ周辺の氷河は21世紀の100年を通じて溶け続ける。2050年までに全体の35−62%が溶ける可能性がある。また気温上昇により、2100年までに全体の73−96%が溶ける可能性がある」と予想した。
学者は、「チョモランマ周辺の氷河は5000−6000メートルの高所に集中しており、気温と雪線の変化に敏感だ。またドゥドゥコシ川の流域の氷河が溶け、その水がインドのビハール州のコシ川に流れこむことで、ネパールとインドの農業や水力発電を脅かす可能性がある」と懸念した。
氷河が溶け、細かい氷に塞がれた氷食湖が形成される可能性がある。雪崩や地震などにより、これらの自然のダムが決壊し、致命的な被害が生じる恐れがある。その場合、ネパール国内のコシ川の流域の水が100倍に増加し、洪水が発生する可能性があるからだ。先ほどネパール国内のコシ川の氾濫と洪水が多発し、川の流れも頻繁に変化している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年5月30日