日本の古墳の天井に描かれている古代天文図が、当時の中国の夜空を反映している可能性が浮上した。研究者は星の位置と大きさを研究し、この天文図が紀元前65年の中国・洛陽の星空を表現していると判断した。
この古墳は7世紀に作られたものであり、その天文図に紀元前1世紀の夜空が描かれている理由は不明だ。
この7世紀の古墳はキトラ古墳と呼ばれ、日本の明日香村に位置する。
同古墳は1983年に発見された。研究者は20年間の調査により、古墳内の4枚の壁に4つの方角を示す、青龍・白虎・朱雀・玄武の絵を発見した。
合計で68個の星座があり、北極星を中心とした同心円が示されている。
多くの星は刻まれたもので、すばる星、畢宿、乙女座、天秤座、射手座、北斗七星が示されている。
この天文図が示している時間については、意見が一致していない。240−520年、もしくは紀元前120−40年という説がある。
これは古墳の建造の時期よりも早いということになる。この天文図が、まだ発見されていない粉本に基づき描かれている可能性があるからだ。この粉本が見つかれば、現存する最古の粉本になる。
日本のある天文学者は、「注意すべきことは、この天文図が宇宙に墓の主人の位置を設けている点だ。これは占いに用いられたものではない。この天文図の観察は不十分であり、その基礎となった粉本がまだ見つかっていない。この図の描き方と観察には、明らかな間違いがある。これは絵を描いた者の、天文学的な知識が不足していたからだ」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年8月3日