この飛行機は普通の飛行機と同じだが、「離陸」しないという点が変わっている。そのため、「どこにも行かないフライト」(the flight to nowhere)と呼ばれる。
58歳のバハドル・チャンド・グプタさんは2003年、6000英ポンドでこの引退したエア・バスA300を購入し、インドのニューデリーの郊外に停め、地元の子どもたちや住民が見学できるようにした。彼らの多くは貧しく、本当の航空券を買うことができない。
グプタさんによると、家庭環境のよい子どもからは1ドルを受け取り、貧しい人は無料で機内食も提供している。この慈善家は、貧しい人にも空の旅をするチャンスを与えたいと思いこの「フライト」を始めた。
飛行機の見学で、子供たちは内部の様子を見るだけでなく、搭乗券をもらい、スタッフから安全に関する説明を受け、機内食を食べることもできる。
グプタさんは、「人助けをするとうれしい。この喜びこそが人助けで得られる報いである」と話す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年11月4日