韓国の朝鮮日報(ネット版)は16日、「違法な販売業者の増加で中国人リピーターが減少(原題)」と題する記事を掲載した。
春節休暇に韓国に旅行した銭さん(25歳)はソウルの東大門(トンデムン)市場で1万ウォンのキムパプ(海苔巻き)を買った。“ぼられている”ことはわかっていたが、トラブルになるのを避けるためそのまま支払った。しかし帰国後彼はネットにこう書き込んだ。「市場の業者は相手が中国人だとわかると値段をふっかけてきた。2度と韓国には行かない」
今年の春節連休に韓国を訪れた中国人旅行客の数は日本に逆転された。中国最大の旅行サービスサイト・シートリップによると、今年の同期間に海外を訪れた中国人は600万人だったが、その行き先はタイ、日本、韓国の順。昨年は韓国が2位であった。
報道によると、中国人旅行客に対する韓国業者の違法行為が中国人のリピーター率を下げ、中国人を他の国に向かわせている主な原因だと指摘。そしてその違法行為はさらに増えているという。
【外国人に対する違法行為が多発】
韓国警察の15日の発表によると、春節の期間を含む2月1日から14日までの間、同警察が摘発した外国人に対するニセモノ販売やもぐり旅館・白タクのあっせんなどの違法行為は414件に上り、104人を刑事立件した。昨年の同時期の149件と比べると177%増加したことになる。最も多いのがニセモノ販売と値段が書かれていない商品の販売。警察は「こうした行為が中国人のリピーター率がわずか20%しかない大きな原因である」と分析している。
【日本に向かう中国人旅行客】
昨年韓国を訪れた中国人旅行者数は598万4000人と前年同期比2.3%減少した。これに対して日本への旅行者数は499万4000人と過去最高を更新した。中東呼吸器症候群(MERS)の影響によって韓国旅行にキャンセルが出たことと、円安によって日本への旅行者数が増えたことが、両国への渡航者数の差を縮めることになったとみられる。こうした傾向が春節期間まで続き、同期間の旅行者数が日本と韓国で逆転することになった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年2月18日