王照怡さんは北京で生まれ育った「90後(1990年代生まれ)」の女性で、北京から山東省日照市を結ぶK51列車で乗務員をしている。この列車は夜11時に出発し、翌日11時頃に日照市に到着する。典型的な「フクロウ」である王照怡さんは、仕事中は「車両清掃、トイレ掃除をし、向上心のある真面目な乗務員」と自称する。プライベートでは、周りの人から「おしゃれで、音楽やグルメが好きで、ショッピングマニア」と呼ばれている。
彼女は2013年に音楽・文化管理学科を卒業後、家族のアドバイスに従い鉄道システムのテストを受けて乗務員になった。「最初は、自分が学んだ音楽と全く共通点がなく、少し落ち込んでいた。」と話す。
しかし、仕事を続けるにつれ、彼女は自分の考えを徐々に変えていった。「この仕事はただ“サービスを提供する”という簡単なものではなく、すべての部分に責任が必要」と王照怡さん。一番印象に残っていることは、北京から杭州に向かう列車で、もうすぐ子どもが生まれそうな妊婦がいたときのことである。特別な状況であるため、列車長が上部に報告し、すぐに臨時対応をとり、この妊婦は下車して無事に病院に運送された。この出来事を通して、彼女は自分が他人の命を預かっていると初めて実感したという。
王照怡さんは寝台車のすべてのことを担当している。深夜勤務は退屈なことが多いが、携帯電話の使用、私語、居眠りは禁止されており、夜は気持ちを奮い立たせる必要がある。
休みの日には、数時間「寝だめ」するほかに、ピアノを習ったり、公園でホルンを吹いたり、時間の合う同じ列車で勤務する友人とショッピングするなどし、充実した休みを過ごしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年4月5日
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