習近平国家主席は、サイバーセキュリティと情報化に関する取り組みの座談会で、「インターネットのコア技術は、中国にとって最大の命綱だ。コア技術が他者に支配されることは、中国にとって最大のリスクだ」と強調した。
サイバー空間の発展・主導・支配を巡る権力闘争が激化している。特に一部の国はサイバー空間の軍事的覇権を目指し、サイバー作戦部隊を発足し、サイバー攻撃武器を開発し、サイバー作戦条例を打ち出すことで、サイバー攻撃能力・抑止力の強化を続けている。
米サイバー軍のマイケル・ロジャーズ司令官は4月上旬、米軍が100以上のサイバー部隊を発足しており、うち27チームが全面的な作戦能力を持ち、68チームが初歩的な作戦能力を持つと発表した。情報技術の高度発展と広範な活用と比べ、中国のサイバーセキュリティは全体的な防御能力が低く、基礎情報技術の水準が低い。特に使用中のコアチップ、OS、データバンクなどの基礎的なソフト・ハードのほとんどが外国製で、重大な安全リスクが存在する。この「中国のチップ」が不足する現状を変えなければ、重要な時に他者にコントロールされる可能性がある。
サイバーセキュリティの本質は対抗で、対抗の本質は攻防の駆け引きだ。この能力には発言権、コントロール水準などが含まれるが、主軸をなすのは技術力だ。コア技術は国の宝であり、金で買えるものでも、市場と交換するできるものでもない。自主革新に基づき、先手を打たなければならない。
ネットワークのコア技術の駆け引きは、時間と速度の競走と同じだ。動きが速い者が、技術の要衝を占めることができる。常に他者を追いかけるか、ドアを閉ざし自分のやり方に固執すれば、科学研究の競争で主導権を失う。コア技術を把握し、技術で技術に対処し、技術で技術を管理し、絶え間なく技術力をつけていかなければ、インターネット発展の主導権を握り、サイバーセキュリティの防御能力を高めることはできない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年5月13日