米ウォールストリートジャーナルは22日、中国の7月の石油製品の輸出が引き続き増加したと報じた。これは中国がアジアでトップのガソリン・ディーゼルの供給国であることを物語っているという。
中国税関統計コンサルティングサービスセンター(本社香港)が、中国税関総署のデータとして、7月の中国のガソリン輸出は2倍以上に増加し97万トンに達したと伝えた。ディーゼルは3倍近くの153万トン。ディーゼルは工業プロジェクトやインフラ設備に使われる。
アナリストによると、中国の石油製品の多くはアジア市場に流入。その結果、アジアの精製業は利益面で大きな打撃を受けているという。
報道によると、中国の輸出が増えている背景として、teapot製油所(小規模製油所)の存在が指摘されている。
昨年の7月以降、teapot製油所は海外から直接原油を購入できるようになった。これが製油製品の価格の引き下げを促進。過去2年間、原油価格は低位横ばいの動きとなっている。しかしあるアナリストは、今後はteapot製油所が設備メインテナンスを行うため、原油の購入量は減少するとの見通しを示している。
中国の7月の原油加工量は、ピークであった6月の1日1100万バーレルから同1070万バーレルに減少したが、これはメインテナンスのほか、中国各地で発生した災害によって製油所が影響を受けたことも関係する。
今年下半期の輸出については、高水準を維持するものの、上半期の1日755万バーレルから730万バーレルまで減少する見込みという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年8月26日