マクドナルドがバチカン周辺に出店、民間団体が「出てけ」と反発

マクドナルドがバチカン周辺に出店、民間団体が「出てけ」と反発。

タグ: マクドナルド,バチカン

発信時間: 2017-01-06 13:50:37 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

有名ファーストフード店「マクドナルド」がイタリア・フィレンツェの歴史地区入口に出店し、バチカン(ローマ教皇庁)が保有する建物を使用するため、一部の現地人と教皇庁の関係者から強反発を受けている。さらに枢機卿はこれについて「堕落」だと述べた。現地の民間団体はローマ教皇に対して、「米国のファーストフード」がイタリアの伝統文化を破壊するのを阻止し、マクドナルドを追い出すよう求める嘆願書を出した。伊ラ・レプッブリカ紙によると、マクドナルドが出店する建物1階部分の面積は約540平方メートルで、賃料は月3万ユーロ。

マクドナルドの出店が伝わると、教皇庁の多くの関係者が「マクドナルドが周辺の景観を損ねる」ことを理由に反対し、出店を認めれば周辺の建築物と伝統への軽視になるとした。この店舗は伝統的な緑に黄色の文字というデザインではなく、クラシカルな黄色に金色の文字を採用。遠くから見ると、別のマクドナルドの店舗ほど目立たない。

しかし現地の自治団体は、マクドナルトという世界的なファーストフード店がこの歴史地区に出店することで、周辺のイタリア外食産業に悪影響を及ぼす可能性があると主張している。この場所には以前、イタリア料理店が開かれていたというのだ。イタリア文化財・文化活動省の関連規定によると、外国飲食店ブランドのマクドナルドに出店の資格はなく、イタリアの外食店が出店すべきだという。

しかしイタリアの一般人にとっては、バチカン周辺へのマクドナルドの出店は何も悪いことではなく、むしろ食の選択肢が増える。ローマ市民は記者に対して「バチカン周辺は一年を通じ、世界各地の観光客が集まる。彼らにより良い食を提供できることは、ローマが国際化していることの現れだ」と話した。

バチカン周辺の物価は、ローマのその他の地域の数倍に達する。1杯0.5ユーロで売られているコーヒーの場合、バチカン周辺ならば3−5ユーロになり、さらに席料も払わなければならない。レストランならばなおさらそうだ。移動販売車で売られているサンドイッチの価格も、5ユーロもする。しかしマクドナルドの飲み物付きの一般的なセットならば7ユーロほどで、イタリアの国内外の観光客から注目されるのも当然だ。現地の民間団体はローマ教皇に「マクドナルドを追い出せ」と求めているが、常に貧しい人の利益を最優先する教皇が、割安な食べ物を提供する飲食店の出店を阻止することはないと判断されている。

バチカンには工業も農業も自然資源もなく、財政収入は不動産の賃貸、観光業、切手、バチカン銀行の利益、信者の寄付などが中心になっている。教皇庁の資産は公開されていないが、西側メディアは次のように見積もっている。バチカンは北米・欧州の各国に数百億ドルの投資を行っており、その資本はイタリアの数多くの経済部門、特に銀行と不動産に浸透している。バチカンはイタリアだけでも40万ヘクタール以上の土地を持ち、欧米諸国でも数多くの不動産を保有している。これらは毎年教皇庁の数百億ドルの利益を生んでいる。またバチカンの金及び外貨準備高は100億ドル以上に達する。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年1月5日

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