更新を続けるスマホ、パソコン、家電は生活を便利にしているが、電子ごみという大きな問題が生じている。
特にアジアは、消費者の購買力の強化と外在的な要因により、世界最大の電子ごみ集中エリアとなっている。
国際連合大学の最新のリサーチで、研究者が東アジア・東南アジア12カ国の電子ごみの量を分析したところ、2010−15年の間に63%も増加したことが分かった。うち中国は倍増。
研究者は、アジアで生じる電子ごみが最多とした。これには次のような原因がある。
まず、アジア市場でさまざまな電子製品が誕生している。人々の所得水準の向上により、電子製品への購買力をつけ始めている。
次に、技術の進歩とトレンドの変化により、電子デバイスの更新・アップグレードが早くなっている。
最後に、西側世界の大量の電子ごみも貧しい国に輸出されており、国内の電子ごみが増加している。
しかし研究者は、アジアの電子ごみは驚異的な量となっているが、1人平均では欧米諸国に遠く及ばないと強調した。
またリサーチでは、アジアで最も不足しているのは、電子ごみの合理的なリサイクルだと指摘された。
研究者によると、電子ごみの99%は理論上リサイクルが可能だが、多くのアジア諸国では一部の部品のみを回収し残りをすべて捨てることが一般的だ。もしくは精製や強酸による洗浄で貴金属を取り出している。これは大気汚染の原因になり、労働者の健康を損ねる。
そのため研究者は、循環型経済を奨励する制度の制定を提案した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年1月17日