外国メディアによると、この10年、世界の飢餓人口は減少傾向にあったが、国連の最新報告によると、暴力・紛争の増加や温暖化の影響で飢餓人口が増加し始めている。報告によると、2016年の腹一杯食べられない、栄養不良の人の数は8億1500万人で、世界人口の11%を占め、15年より3800万人増加した。飢餓人口が激増した原因として、まず世界での武装衝突の増加や温暖化が考えられる。
国連の同報告は国連食糧農業機関、国際農業開発基金、児童基金、世界食糧計画、世界保健機関が共同で作成。報告によると、問題が最も深刻な地域は年中内戦状態にある南スーダン。そのほか、ナイジェリア北東部、ソマリア、イエメンなどの飢餓が深刻である。
ここ10年で紛争の数が激増し、質も複雑化し、対応が困難になっている。食料不安、食料不足にある児童は紛争のある地域に集中している。これは無視できない状況であり、食料の安全と栄養を破壊する全要因を取り除かなければ、2030年に飢餓・栄養不良消滅の目標を達成することはできない。
報告によると、発育が遅れている5歳以下児童は約1億5500万人、痩せすぎの児童は5200万人に達する。これらは紛争や気候変動によるものであるほか、食事習慣の変化や景気減速も原因である。
また報告によると、世界の飢餓人口8億1500万人のうち、アジアは5億2000万人、アフリカは2億4300万人である。人口比率で見るとアフリカが最も深刻で、飢餓人口は20%、東アフリカでは33.9%に達する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年9月18日