海外の免税の「罠」が注目を集めている。2月12日早朝、ロンドンのヒースロー空港の免税店が中国人買い物客に優待券詐欺を働いたことが明らかになった。同免税店を経営するワールド・デューティー・フリーは、調査を開始し、問題を直ちに改善したとする声明を発表した。業界関係者は、この行為が事実だとわかれば、中国外交部門も関心を示すだろうとした。
2月11日、ヒースロー空港でアルバイトをする中国人留学生と名乗る人物が明かしたところによると、同留学生は勤務中に中国人女性客が免税店で高級ブランドの化粧品を購入しているのを目にし、「商品の合計額が300ポンドを超えているため、VIP割引券を受け取り、相応の割引後も引き続き割引価格で購入できる」と伝えた。しかし、この中国人留学生がその女性をレジに連れて行くと、レジ店員から「彼女は中国人だから1000ポンド以上でないとVIP割引券を使用できない」と言われたという。同店の支配人も「この規定は中国行きの旅行者のために設定したもの」と述べた。この件が明らかになると、多くのネットユーザーが自分もヒースロー空港で同様の経験をしたと書き込んだ。
以前、ヒースロー空港第2ターミナルの免税エリアに、中国人客は購入額250~500ポンドで割引券を使用できるが、他の国の旅行者は79ポンドで使用できるという割引規定があった。しかし、この免税店は書面説明を一切せずに、中国人客に対し空港で1000ポンドを消費しないと次の買い物時に2割引券を使用できないという「詐欺」行為を働いた。
これについてヒースロー空港は、「空港の提携パートナーに割引券詐欺行為があったことを心から謝罪する。提携パートナーは現在、問題を早急に発見し、どの目的地に行く旅行者に対しても同じサービスを提供するよう改善した」とコメント。また空港の責任者は、ワールド・デューティー・フリーはヒースロー空港に入っている数百店舗の1つで、単独で運営していると強調した。
イギリスだけでなく、他の国の免税店でも中国人客に対する詐欺行為があったという情報もある。日本のある免税店は、市販されていない納豆精や酵素などを置く健康食品売り場に中国人客を連れて行き、返品不可として購入させた。オーストラリアのある免税店でも中国人客を騙す行為があった。実は、海外の一部の免税店のたばこや香水の価格は普通のスーパーより高い。中国人観光客は相場や裏事情を知らず、海外で騙されるケースも少なくない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年2月13日