春節が終わってから宅配スタッフの給料が高騰している。全国の宅配スタッフの平均月給は5000~8000元だ。春節明けに戻って来たスタッフにはさらに奨励金などのボーナスが与えられている。
春節休暇明け初日となる2月22日。人材争奪の序盤戦が始まった。記者がネット上の求人情報を調べてみると、大手4社(申通、圓通、中通、韻達)や「天天快遞」などの求人情報において、宅配スタッフの給料がすでに大きく増加していた。一線都市から三、四線都市まで状況はそれぞれだが、企業が求人スタッフに提示している給料は3000~12000元、ある宅配基地では繁忙期で15000元の給料が提示されている。
それに比べ、他の業界の求職者はそれほど“ハッピー”ではない。重慶の匯龍頭寺匯博人材市場で2月22日、春節後初となる人材フェアが開催された。170社余りの2800職位が用意され、700名以上の求職者が来場した。昨年より求職者の数が増加している。彼らの多くが営業職、技術職、事務職、財務職を希望しているが、待遇も求職機会も宅配スタッフに及ばない。
公開データによると、2016年の1日当たり宅配件数は1億件近かった。中国は何年も連続して世界一の宅配大国であり、宅配スタッフが大きく不足している。そのため大手宅配企業は無人宅配などハイテクを研究開発しているが、依然として人材の獲得を重視せざるを得ない状況だ。
管理企業の菜鳥網絡は、今年の春節期間に働いた数万名に上る天猫(Tmall)の宅配スタッフに対し、祭日手当はもちろん、家族を北京に呼んで年越ししてもらうための「団らん資金」として3000元を支給した。休暇を取った宅配スタッフに対しても、里帰りのための高速鉄道代を無料で提供している。これらは全て宅配スタッフを引き留めるためであり、春節が終わったらなるべく早く仕事に戻ってほしいという考えからである。
春節後に北京に戻って働くのを促すため、各大手宅配企業は“現ナマ”を投入している。中通、圓通、韻達、申通といった宅配企業では、重点都市の支店でそれぞれ数百万元の準備金を用意し、宅配スタッフの待遇向上に使っている。ある宅配企業の北京支社では、北京に戻って来た宅配スタッフのチケット代を負担している。他の企業でも、戻って来た宅配スタッフに数百元のボーナスを支給している。
給料による引き留め以外に、情に訴える作戦に出る企業も少なくない。たとえば徳邦物流が南京で人材募集した際、5000~8000元の好給料を示しただけでなく、福利厚生セットを提示した。各種保険、無料の宿舎、食事補助金、夏季高温手当、勤続年数手当、互助基金、有給休暇、集合結婚式、両親の通帳に毎月200元振り込む制度などである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年3月4日