ロイター通信は5日、「キャタピラー社、中国の一帯一路で販促攻勢」と題した記事を掲載した。要旨は下記の通り。
キャタピラーは中国南通市の支社内で、ショベルカー、ブルドーザー、道路建設機械などを展示している。同社は現地のディーラーに対してこれらの機械を詳細に説明することで、中国の買い手に売り込ませようとしている。しかしこれらの大型機械の多くが、パキスタン、カザフスタン、さらにはもっと遠いアフリカの建設・採鉱プロジェクトに用いられる可能性がある。同社は中国で巨額の投資を行っており、世界最大の建築・採鉱設備市場を開拓しようとしている。南通市にあるこの支社は、同社が中国各地で設立した25の支社の一つに過ぎない。同社の役員は、野心あふれる「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)イニシアチブが、市場成長を促進していると述べた。この中国地区の責任者は、「一帯一路は当社の発展にとって極めて重要なエンジンになる」と話した。
この世界最大の設備製造メーカーは、一帯一路プロジェクトと直接関連する売上を発表していない。しかしアナリストは、データは一帯一路の設備の需要を反映していると指摘した。キャタピラーは1月、昨年第4四半期のアジア太平洋事業の売上が前年同期比22%増となり、うち中国の需要が増加分の半数を占めると発表した。同社は今年上半期の需要も堅調と予想している。
中国で購入された機械は、一帯一路が網羅する広大な地域内の各種プロジェクトに向け運ばれる。パキスタンでの発電所建設、ベラルーシでの道路建設、アフリカの鉱山開発に使用される。これらの機械の大半が、中国で製造される。
しかしキャタピラーは中国地場建機メーカーとの競争を迎えており、ゼネラル・エレクトリックなどの西側諸国も受注の争奪戦を展開している。建機市場専門の調査会社、Off-Highway Researchのリサーチによると、一帯一路沿線国は三一重工の2016−17年の総売上の3割を占めている。中国政府が毎年同イニシアチブに巨額の投資を計画していることから、すべての製造メーカーに大きなビジネスチャンスをもたらすことになる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年3月6日