これまで中国人は通常50−60歳で定年退職し、年金と貯蓄により余生を送っていた。ところが寿命が延びるにつれ、多くの中国人は定年退職後も仕事を続けようとしている。これは仕事を続けたいという気持ちより、経済的な需要によるものだろう。
日増しに成長する中産階級が生活の質への重視を強めるに伴い、新興市場で退職の観念に変化が生じている。今や退職と関連する変化が、中国で顕著になっている。中国人は退職後の人生を20−25年と想定しているが、これは世界平均の15−20年を上回っている。そのため中国人は資産管理や貯蓄で高い柔軟性を持たなければならない。コンサルティング会社マーサーによる最新の世界的な報告書は、人々の退職の選択に影響を及ぼす各種要素を分析した。うち中国の結果からは、彼らが退職をいかに見据えているかを知ることができる。
同報告書によると、中国の成人の75%が80歳以上まで生きようとしており、70%弱が退職後も現在の生活の質を維持しようとしている。それとは対照的に、退職に向け十分な貯蓄をしていると考えている人は43%のみ。注目すべきは、中国人の65%が退職を希望したことがなく、もしくは退職後に仕事を続けようとしていることだ。興味深いことに、中国人はその他の国の一般人よりも、100歳まで生きようと願っている。
研究によると、中国人は外部資源への依存が強い。政府、年金、雇用主、生命保険、金融コンサルタントから退職時に提供される基本的なサービスなどだ。回答者のうちほぼ全員が退職後の暮らしのために投資している。中国のような新興市場において、退職は企業にとって大きなチャンスと言える。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年9月10日