中国の科学者、化学反応における「幾何学的位相」効果を観測

中国の科学者、化学反応における「幾何学的位相」効果を観測。中国科学技術大学によると、同校の王興安教授は中国科学院大連化学物理研究所の孫志剛研究員と協力し、自主開発した世界最高角度分解能のクロスビームイオン画像形成装置を使ってH+HD反応における「幾何学的位相」の効果を研究し、重大な進展を遂げた…

タグ:中国 科学者 化学反応 観測

発信時間:2018-12-18 14:41:44 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

   中国科学技術大学によると、同校の王興安教授は中国科学院大連化学物理研究所の孫志剛研究員と協力し、自主開発した世界最高角度分解能のクロスビームイオン画像形成装置を使ってH+HD反応における「幾何学的位相」の効果を研究し、重大な進展を遂げた。研究成果は近くサイエンス誌ウェブ版で発表される。

 

 「幾何学的位相」の効果が化学反応に与える影響は、理論と物理化学の分野で長期にわたって注目されている重要科学課題である。生かし、実験と理論において大きな試練があり、納得できる結論は出ていなかった。ボルン–オッペンハイマー近似は分子などの量子体系の研究で最も重要な基礎である。半世紀以上前、科学者はボルン–オッペンハイマー近似または断熱近似において、「幾何学的位相」を導入することで断熱近似下でこれらの体系の量子エネルギー学行為を正確に表現できることを発見した。「幾何学的位相」の効果は、量子ホール効果など多くの重要物理体系の中に存在する。

 

 科学研究者は独特な閾値レーザー電離技術とイオン速度画像形成技術を合わせたクロスビーム反応エネルギー学研究装置を自主開発した。この装置を利用し、研究チームはH+HD→H2+D反応の完全量子分解による速度画像形成に成功し、実験でH2に分解される前の分布の急速振動構造を観測した。量子エネルギー学的分析により、「幾何学的位相」の効果の理論計算を導入することで散乱の振動構造を正確に観測できることがわかった。


 この研究で「幾何学的位相」が化学反応において独特な効果を発揮し、「幾何学的位相」の物理的本質を持つことが明らかになり、トラスクロスビームの量子体系の存在を研究する上で重要な意味を持つ。また実験で、この重要な反応体系が高エネルギー反応時に新しいメカニズムを形成したことも実証された。これは、この重要な体系の高エネルギー反応動力学を理解する重要な根拠となる。



「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年12月18日

TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで