人々の生活とインターネットの関係が緊密になり、ネット有名人も各業界で次々と登場している。メディアはこのほど「知識ネット有名人」の支持者数、各専門分野の話題、業界分布などの内容を分析し、彼らを理解するための参考材料を集めた。
インターネットの発展により、人々のネットワークの需要及び利用は、当初の情報入手、コミュニケーション、娯楽から、専門知識の獲得に移り変わっている。Q&Aサイト「知乎」を中心とするサイトの働きかけを受け、「知識ネット有名人」や、近年登場した医師オンライン問診、オンライン専門学校などが、専門知識を持続的に提供し好評を博している。
「知識ネット有名人」は、その独特な知識とステータス及び豊富な経験により、人々の感情及び仕事などの専門知識の需要を満たすことで台頭している。またネット上の宣伝と口コミの効果により、「知識ネット有名人」が成長を続けている。彼らは現代社会の異なる業界間の協力の掘り下げ、専門分野の分業の細分化という流れを反映しており、積極的な意義を持つ。
ネット有名人の現象は長年続いており、その多くが人々の小さな話題になる程度で、ネットワークと現実社会に積極的な力を提供していない。人々の多くは珍しさに引かれ見物している。「知識ネット有名人」の登場は、ネット有名人の単一的な価値観を変えた。多くのネットユーザーの価値観が変化しており、もはや芸能人、スポーツ、映像作品に注目するだけではなく、意識的にネットワークを学習及び問題解決の場としている。
しかしこれらの知識を広めるサイトにおける「知識ネット有名人」だけで、中国がすでに学習型社会に入ったと結論付けるならば、それは時期尚早だ。ある調査機関が年初に発表した「2018年中国人読書報告書」によると、昨年の中国人の年平均読書量は5.5冊(電子書籍を除く)で、前年比で1冊増加した。ところが2011年の韓国人は11冊、フランス人は20冊、日本人は40冊、ユダヤ人は64冊となっている。中国人の読書量は近年やや増加しているが、世界の多くの国と比べるとまだ大きな開きがある。
「知識ネット有名人」は、人々が生活におけるモノの需要を満たした後、精神的・文化的生活の質を重視し始めることを示しているのかもしれない。知識は人類が自らの思考力と認識力を高め知恵をつける中心的な要素であり、一国及び一つの民族が永久に発展するための動力、優秀文化を伝える重要な内容だ。「知識ネット有名人」について、私たちは見物し単に消費するだけではなく、これを契機とし終身学習の意識をつけ、自己学習能力を高めることが重要だ。知識の需要、自己完成、国の発展を効果的に結びつけるのだ。ジョージ・バーナード・ショーには「知識なき場で愚昧が科学を自称する」という名言がある。これは歴史的な経験・教訓の総括であり、人々に警鐘を鳴らしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年2月28日