世界保健機関(WHO)は30日、イタリアとスペインで感染症流行が落ち着く兆しが現れ、「ソーシャルディスタンス」などの抑制措置の効果があったことを示すが、新規感染者を減らすには、引き続き対策を強化する必要があるとの見解を示した。
WHO健康危機管理プログラム責任者のマイケル・ ライアン氏は定例記者会見で、「イタリアとスペインは町を封鎖したが、その効果が新規感染者の減少に現れるまではまだ時間を要する。両国の感染状況は少なくとも2週間前の状況を反映している」と述べた。
ライアン氏は、「町の封鎖とその他の厳格な抑制措置を継続したおかげで、両国の新規感染者数は落ち着きつつあり、WHOも両国での流行が落ち着くことを切に願っている。ソーシャルディスタンス措置を通し、各感染者の接触者の数が大幅に減少した。これは2週間前と比べて、感染リスクがある人の数が大幅に減少したことを意味する。さらに、コミュニティで感染者の検査と隔離を継続し、ウイルスが拡散する前に対策できるようになっている」と話した。
また、ライアン氏は、「現在重要なのは、どのように新規感染者を減らすかである。町封鎖だけでは不十分で、ウイルスが自動的になくなることはないため、公共衛生措置を通して抑え込む必要がある」と強調した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年3月31日