一部の省が最近、新型コロナウイルスワクチン接種地点で採取した環境サンプルのPCR検査を行ったところ、陽性反応が出た。
中国疾病予防管理センターはこれを受け、先ほど「新型コロナウイルスワクチン接種地点環境サンプル観測の関連活動の技術的助言の印刷・配布に関する通知」を発表した。それによると、新型コロナウイルスワクチン接種環境にあるウイルス核酸の出処が、ワクチンのバイアルであると初歩的に判断された。不活化ワクチンのウイルス核酸はすでに活性を失っているため、感染力を持たない。
通知によると、新型コロナウイルス不活化ワクチンは野生ウイルスの培養及び不活化などの工程を踏まえ作られるものだ。ウイルスは感染力と病原性を持たないが、比較的整ったウイルス核酸を留めている。接種中、バイアルを開き、ワクチン液を抜き取り、注射器の空気を抜く。さらに接種後の注射器もしくはバイアル内の残留液などが液体もしくはエアロゾルなどの形で接種場所のテーブル、壁、ドアノブ、通路、接種人員及び接種対象者の服などの物体の表面に付着する。PCR検査は感度が非常に高いため、ウイルス核酸が分解されるまでにサンプル採取を行えば、陽性反応が出る可能性が高い。不活化ワクチンのウイルス核酸はすでに活性を失っているため、感染力を持たない。
接種の操作により生じるウイルス核酸を含むエアロゾルもしくはワクチン残留液は、接種室のテーブル、床、職員、接種対象者及びその個人の物品の表面に付着し、かつ離れた場所まで拡散しうる。注射室、観察室、外の通路、接種外来付近のその他のエリア、トイレなどの核酸汚染が生じる。
一部の省では、接種地点の環境から採取したサンプルが陽性反応を示しながらも、職員の鼻腔ぬぐい液のPCR検査の結果は陰性だった。
現在のところ、作業員がワクチン液のエアロゾルを吸引し、鼻腔ぬぐい液のPCR検査を受け陽性反応が出たという報告はないが、引き続き注目し研究・評価する必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年1月26日