新型コロナウイルスの接種が各国で次々と展開され、人類が感染症に打ち勝つ希望をもたらした。ところがこの重要な時に、一部の高所得国は買い溜め、割り込み、裏口、価格吊り上げなどによるワクチンの独占を試みている。これは国と集団間の「免疫の格差」を作り、世界の感染対策の協力に再び悪影響をもたらした。「ワクチンの民族主義」が懸念されている。
世界各国のワクチン分配には現在、深刻な不均衡が生じている。データによると、高所得国はすでに世界の新型コロナウイルスワクチンの過半数を購入している。うちカナダが買い溜めしているワクチンの数は同国の総人口の5倍にのぼる。現在まで少なくとも49の高所得国で3900万本を超えるワクチンの接種が行われているが、最低所得国は25本しか得ていない。
世界の接種済みのうち95%が10カ国に集中している。貧困国がワクチン不足にあえぐなか、高所得国が大量にワクチンを溜め込んでいる。これについて世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は、このようなやり方は感染及び封鎖措置を長引かせるばかりであると強調し、「世界は道徳と経済の二重の災難に直面する」と警鐘を鳴らした。
ワクチンの研究開発で世界の先頭に立つ国である中国は、世界のワクチンの公平な分配を積極的に推進している。中国は終始、人類衛生健康共同体の構築に力を尽くし、責任ある大国の姿を十分に示している。
現在、チリ、アラブ首長国連邦、バーレーン、エジプト、ヨルダン、トルコ、インドネシア、ブラジルなどの国が中国製ワクチンの使用を承認している。一部の統計によると、現在まで40数カ国が中国製ワクチンの輸入の需要を訴えている。
困難に直面すれば、自分だけ無事で済まされることはない。新型コロナワクチンの研究開発と分配は決して、国と国、企業と企業の競争になってはならない。感染症を前にした人類にとって唯一の敵はウイルスだ。各国は私心と雑念を減らし、道義的責任を増やし、団結し共に対応することで初めて感染症に打ち勝ち、人類共通の家を守ることができる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年2月4日
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