東京五輪中国代表団が14日、正式に結成された。代表団秘書長、国家体育総局競技体育司長の劉国永氏は新華社のインタビューに応じた際に、「今回の中国代表の目標は、金メダル数が減少を続けた過去数回の五輪の流れに歯止めをかけ、五輪の先頭集団を保ち、かつゼロ感染を実現するため努力することだ」と述べた。
劉氏は「東京五輪は中国代表団の域外派遣規模が過去最大の五輪だ。中国の選手は30競技・225種目に参加し、域外派遣の種目数が過去最大となる」と述べた。
「目標は具体的には次の4つとなる。まず、金メダル数が減少を続けた過去数回の五輪の流れに歯止めをかける。次に、ライバルとの競争でより良い成績を収め、五輪の先頭集団を保つ。それから、ステロイド問題やスポーツマンシップにもとる問題を防ぎ、中国代表団の精神を示す。最後に、ゼロ感染を実現するため努力する」
劉氏は、中国代表の金メダル獲得について分析し、卓球、バドミントン、飛び込み、重量挙げ、射撃などの得意競技で優位性を保つと判断した。また中国代表の潜在的な得意競技にも見所がある。例えばカヌー、特に8人乗りと4人乗りは進歩が目覚ましい。スポーツクライミングやスケートボードなどの新競技にも中国代表から選手が出場する。一部の球技、女子ラグビー、女子ホッケー、女子水球などは、精神力、体力、技術・戦術などが大幅に向上している。テコンドー、空手、ボクシングなども活躍に期待できる。
東京五輪は感染症を背景として開催される特殊な五輪だ。劉氏は「五輪が1年延期されたが、これは競技、特に東京五輪に備えるチームの各方面に影響を及ぼした。まず、大会全体のリズムが乱れた。次に、国際大会の数が減少した。それから選手・チーム間の相互理解が減った。また、多くのベテラン選手が引退に直面した」と述べた。
「しかし何はともあれ、感染症は各選手に対して公平だ。またコロナ禍であっても、海外の選手は練習を維持し、厳しく自制し、優れた成績を記録している。中国の選手も感染対策を徹底しながらクローズドな訓練を強化し、良い成績を収めている。東京五輪では選手の優れた技術と良好な風貌を示したい」
感染対策は中国代表にとって極めて重要だ。劉氏は「今回の最大の不安要素、最大の困難は感染対策だ。中国代表は感染対策を高度に重視し、出場に関わる各種活動の中で最優先する」と述べ、次のように説明した。
中国代表団は「ゼロ感染」を実現するため3つの措置を講じた。まず、感染対策指導メカニズムを構築・整備した。代表団の苟仲文団長が感染対策指導チームのチーム長に就任した。代表団、各チーム、前方・後方に整った管理体制を構築した。各チームに感染対策の責任者がつき、代表団にも感染対策の責任者がつき、東京五輪組織委員会との連絡を担当する。次に、自身の感染対策を徹底した。中国代表団のメンバーのワクチン接種率は99.61%にのぼる。同時に東京五輪組織委員会の各種規定を厳守する。中国代表団は東京五輪の感染対策の模範になる。それから緊急対応メカニズムを構築した。競技場でもその他のシーンでも、選手が感染した場合、代表団が積極的に反応する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年7月16日