7日付香港紙「南華早報」は、「気候科学者は、エルニーニョ現象が今年再び発生し、猛暑や乾燥と、火災が発生しやすい環境をもたらすと予想した」と伝えた。気象学者は、今年アジア各地の最高気温が更新されると警鐘を鳴らした。
中央気象台が発表した世界災害レベル気象観測月報によると、今月8日0時から14日0時にかけて、インド北部、バングラデシュ、ミャンマーなどで38度以上の高温が発生し、一部地域では41度を超えた。4月の最高気温35度以上の高温は主に東南アジア、南アジア、アラビア半島南部、アフリカ北部、南米北西部、メキシコ、オーストラリア北部などで生じ、うち多くの地域で気温が40度を超えた。熱波によりバングラデシュやインドなどで電力の需要が激増し、一時的な停電などの強制措置を余儀なくされた。
「南華早報」の報道によると、タイの一部の地域では4月に気温が50度に達した。ムンバイ付近でも45度に迫った。
シンガポール南洋理工大学の気候専門家のホートン氏は、「これほど強い熱波はエルニーニョ現象だけのせいではなく、他にも起きていることがある。地球は温暖化しており、大気中の水分が増えている。高温により干ばつが増える可能性を考え、フィリピン、タイ、マレーシア、インドネシアなどの政府部門は節水呼びかけ、火災への注意喚起、枯れたダムの給水などの措置を講じている」と述べた。
世界気象機関は、エルニーニョ現象が今年10月に生じる可能性は80%、早ければ7月に生じる可能性は60%と予想している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年5月17日