国産アニメ映画「長安三万里」が最近、大好評放映中だ。映画を見ながら漢詩を暗唱する「学習型映画鑑賞」が熱い議論を呼んでいる。作品中の盛唐の風景は詩や絵に描いたように美しく、李白、杜甫、高適、王維などの漢詩界のトップレベルの詩人が続々登場する。観客を唐の古き良き時代に誘う。
「君見ずや黄河の水天上より来たるを」スクリーンでは酒に酔った李白が盃を掲げ「将進酒」を詠み、詩人の友人とツルに乗り銀河を渡り、「九天の上」で仙人と酒を酌み交わす。このロマンあふれる美しい想像は、多くのネットユーザーを感動させた。「あの詩のロマンを理解できるのは中国人だけだ」
詩が千年の時を超えスクリーンを通じ観客と巡り合う。長安の賑やかな雰囲気、梁園の田園風景、揚州のたおやかさ、荒涼とした広大な塞北。歴史の奥深くで反響する吟誦が、観客の文化の遺伝子を呼び覚ます。
「長安三万里」の詩人、高適による「黄鶴楼の詩がある限り、黄鶴楼はあり続ける」という台詞が共鳴を生んだ。これは伝統文化という資源の宝庫に、発掘と利用の大きな余地が残されていることを教えてくれる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年7月20日