人工知能(AI)技術の持続的な発展に伴い、各言語間の自動翻訳がますます容易になっている。これは外国語専攻に衝撃を及ぼした。韓国ソウルのある大学は最近、2つの外国語専攻の学生募集を停止し、韓国社会で注目を浴びた。
韓国の徳成女子大学校は私立で、100年以上の歴史を持つ。大学側は来年よりフランス語とドイツ語の学生募集を停止することを決定した。この2つの専攻は正式に廃止手続きに入った。大学側によると、これは学生数の減少や、スマート化時代の教育環境の変化などからの影響だ。ソウルで2つの言語専攻が同時に廃止されたのは初で、韓国社会で注目を浴びた。
AI技術の急速な発展に伴い、社会で言語ワーカーの需要が減少し、特に外国語専攻に直接衝撃が及んでいるとの分析もある。韓国の大学は近年、言語専攻の廃止もしくはその他の専攻との合併の流れを見せている。韓国外国語大学校は昨年より、地方キャンパスの英語や日本語などの13専攻の学生募集を停止している。釜山大学校は今年よりドイツ語教育とフランス語教育の募集を停止している。ソウルのある大学は中国語学科と日本語学科を合併し、航空観光外国語学科にした。データによると、韓国全国の四年制大学の言語専攻の数が5年間で5分の1減少した。同じ時期に言語専攻の入学者数も18%減少。
韓国の労働市場において、機械や生命工学などの先端技術専攻の学生の就職率と年収は、人文専攻を上回ることが一般的だ。韓国の大企業も半導体、自動車、電子などの専攻の人材を重視する。さらにAI、デジタル化、ビッグデータの時代の到来により、人文専攻の注目度が下がっている。
統計によると、2019−21年にかけてソウルの大学の人文学専攻が17廃止され、同時に工科専攻が23新設された。さらに近年、韓国の大学受験生のうち文系の割合が年々低下し、今年は50%を割り込み48.3%となった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年4月30日