韓国の尹錫悦大統領は19日、2024年低出産高齢社会委員会の会議を主宰した際に、韓国の「人口国家非常事態」を宣言し、低出生率問題に全力で対応することを強調した。
尹氏は、先ほど設立の検討に入った「低出産対応企画部」の名称を「人口戦略企画部」に決定したと発表。同部門の最高責任者は副首相を兼任し、人口問題関連の中長期国家発展戦略の策定を担当する。これには低出生率及び高齢化への対応や、移民政策の制定などの内容が含まれる。
尹氏はさらに、政府は▽仕事・家庭の両立▽養育▽住居――の3大核心分野をめぐり政策の力を集め、人口問題を解消すると述べた。政府は育児休暇制度をさらに改善し、育児の圧力を分担させると同時に、育児世帯の負担軽減に取り組むという。
尹氏は、「人口問題の解消はこの3大核心分野に限られない。地域のバランスの取れた発展、雇用、年金、教育、医療などを含む構造改革をしっかり推進する必要がある」と強調した。
韓国社会では近年、晩婚化と非婚化が増えている。韓国・聯合ニュースによると、同国の合計特殊出生率は2015年に1.24をつけてから低下し続けている。韓国の出生数は17年に初めて40万人を割り込み、20年に30万人を、22年に25万人を割り込んだ。23年は22万9970人で、合計特殊出生率は0.72と、いずれも過去最低を記録した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年6月20日