北京市の郊外にある川沿いの小道は通行禁止で、「大声を出さないで」という看板によって注意を喚起している。コクチョウの産卵期で、静かに迂回してほしいということだ。この小道を見下ろせる清河浜水緑廊の展望台では、観光客が巣の卵を守るメスのハクチョウを観察していた。その他の数羽のハクチョウは青空の下で、波が揺れる水面上を移動していた。劉俊平さん（音訳）は近くの円明園を指差し、「ここは当初アヒルさえいなかったが、現在は環境が改善されたため、ハクチョウも円明園からこっちに来るようになった」と話した。米NBCが伝えた。

清河浜水緑廊の川の長さは1.17キロで、北京及び中国各地で実施されているより大規模な緑化プロジェクトの一部だ。環境基準と人々の生活の質を高めることが狙い。観光客の楊静さん（音訳、28歳）は、「北京は人口密度が高く、人々はストレスを感じている。このような公園の建設は、すべての年齢層にとって喜ばしいことで、心身ともにリラックスできる」と述べた。

公園はこれまでも北京市の特色の一つであったが、現地の公園建設のペースが上がり続けている。メディアの今年1月の報道によると、北京市の2024年の目標は、全市の公園・緑地500メートル半径のカバー率を91％にすることだ。北京全市の公園・緑地総数は1065カ所で、1人平均公園・緑地面積は16.9平方メートル。北京市は、北京を空が青く水が清く、緑地と公園に包まれ、秩序正しく壮大で美しい、調和的で居住に適した花園の都にすると表明した。

中国の大半の都市は過去20年で景観の美化及び緑化に巨額の投資を行った。北京林業大学園林学院の劉東雲准教授は、「この投資により人々は、リラックスできる機会を自ら目にし、触れ、体験できる」と述べた。

｢中国網日本語版（チャイナネット）｣2024年6月25日