世界反ドーピング機関(WADA)は7日、ロイター通信による同日の報道についてコメントした。
この報道によると、米国反ドーピング機関(USADA)は長年に渡りドーピングを行った選手を処罰さず、スパイとして競技を続けさせた。米国側は10年に渡り本件をWADAに報告せず、2021年になり制止された。米国側はさらに、このやり方は「必要で認められている」とし、継続を希望した。
WADAは、米国側の主張とは異なり、WADAは「薬物規則違反者に競技を続けさせることで他人の違反の証拠を得る」ことを認めたことがないと反論した。また、米国側のやり方は「世界アンチ・ドーピング規程」及びUSADA自身の規定に直接違反し、スポーツ競技の公正性を脅かすとした。「公平に競争する選手が、対戦相手が不正を行っており、しかもそれがUSADAの許可を得ていると知れば、どのような感想を抱くだろうか。その他の反ドーピング機関が規定を厳守していないと疑い大騒ぎする中、USADA自身は長年に渡り規則違反について報告せず、その他の違反者を見つけるのに協力してくれるからといって違反者に競技を続けさせた。これは誠に皮肉であり嘘だ」
中国反ドーピングセンターは8日、USADAによる薬物規則違反の隠蔽に関する独立調査を求めた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年8月9日