教育部が発表した2023年全国教育事業発展統計公報によると、2023年の全国の幼稚園数は27万4400園で、前年比1万4808園減(5.12%減)だった。学齢前教育園児数は同534万5700人減(11.55%減)の4092万9800人。
データによると、22年の全国の幼稚園数は同5610園減(1.90%減)の28万9200園。学齢前教育園児数は同177万6600人減(3.70%減)の4627万5500人。
全国の幼稚園数は22年に、08年ぶりに減少した。22年と23年には計2万418園の減少となった。
園児数は3年連続で減少。データによると、21年の学齢前教育園児数は同13万600人減(0.27%減)の4805万2100人だった。
厦門大学の丁長発准教授(経済学)は、「都市部と農村部を見ると、農村は人口流出地域の幼稚園の影響が比較的大きい。都市を見ると、大半の公立幼稚園は教育条件が良く、影響が少ない。一般の私立幼稚園の影響は比較的大きい」と分析した。
園児募集が難航する中、多くの幼稚園は保育・幼稚園一体の新モデルを模索するなど、積極的に対応している。メディアの報道によると、全国政治協商会議委員で、北京市北海幼稚園園長の柳茹氏は、「条件を備える幼稚園が自身の資源の強みを活用し保育サービスを提供することを支持する。これは保育市場と幼稚園市場に共通する需要であり、資源配置を最適化調整する、学齢前教育の持続可能な発展を促す先手の措置だ」と提案した。
保育発展と同時に、老人ホームに変わる幼稚園も増えている。例えば浙江省金華市で25年開かれている幼稚園は昨年、「コミュニティ老人ホーム」に改修された。深セン市、太原市、済南市などの各地でも「幼稚園を老人ホームに」「老人と幼児を共に預ける」を実践している。
低下する出生率とは対照的なデータがある。23年末現在の中国の60歳以上の高齢者数は前年比1693万人増の2億9697万人で、総人口の21.1%を占めている。予想では今年にも3億人を突破する見込みだ。高齢化社会の進行に伴い、コミュニティ老人ホームは新たな道となる。各地は老人ホームと保育を結びつける総合施設の建設を積極的に模索している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年11月1日