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違いを理解し中日協力の道へ 環境保護の都・宜興での所感

人民中国  |  2026-08-28

違いを理解し中日協力の道へ 環境保護の都・宜興での所感。

タグ:環境 農業 集団

発信時間:2026-08-28 15:36:10 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

文=陳言 

 中国の環境産業の地図において、江蘇省宜興市は避けて通れない名前だ。5000社もの企業、10万人もの就業者、全国水処理施設の4割以上を占める市場シェアといった数字は、環境産業に注目する人間なら誰もが目を向ける。 

 今年6月に筆者は化学工業部(1998年に廃止)外事局に長年勤務した張和平氏と共に宜興市とその周辺にある企業8社を訪問した。張氏は若い頃、海外の化学工業・環境保護設備の導入を担い、中国の環境産業が「全面的な輸入依存」から「自主製造」に至る全過程を見てきた。張氏の視点は歴史的であり、客観的でもある。中国の環境産業スタート時の空白期間を知っているからこそ、今日の宜興市の重要性をより的確に評価できる。 

 この視察でわれわれが目撃したのは、一つの産業クラスターの規模ではなく、独特な発展の道筋だ。この道筋は日本の環境産業の成長論理と根本的に異なり、だからこそ、日本の同業者にとっても多くの示唆に富むものだろう。 

 「輸入」から「輸出」へ 

 江蘇一環集団の物語は宜興の環境産業の縮図とも言える。 

 1976年の設立当初は宜興の単なる郷・鎮レベルの農業機械工場にすぎなかった。それが40年余りを経て、62の特許を有し、37カ国に製品を輸出する業界のリーダーへと成長を遂げた。この飛躍の核心的原動力は複雑ではない。40年前、これら設備は全て輸入に依存していたが、今では製造できるどころか全国そして海外にまで販売している。これこそ中国の環境産業の最も根本的な原動力だ。 

 この原動力を掘り下げると、二つの層が見えてくる。表層的には宜興企業の技術力と製造レベルの向上が疑いようもない事実だということ。しかし深層的な論理は、中国の工業化プロセスが多くの環境保護需要を生み出し、輸入設備の高コストと長い納期が地元企業に試行錯誤や反復改善、成長を促す十分な時間と余地を残したということだ。一環集団はこの歴史的なチャンスをつかんだ。 

 宜興企業の組織形態も非常にユニークだという点に注目すべきだ。われわれが訪問した汚水処理設備企業の多くが「プロジェクト型連合体」モデルを採用していた。つまり、受注があれば迅速に生産能力を結集し、普段は中核チームのみを維持する「低コスト、高効率、俊敏」なモデルだ。産業経済学的に見れば、これは中国の国内市場における細分化された需要に高度に適応したフレキシブルな製造システムであり、日本企業のような高度に安定し規格化された製造システムとは明らかに対照的だ。二つのモデルにはそれぞれ優劣があるが、変化が著しい中国国内の市場の需要に応えるという点で、宜興モデルには代替不可な適応性がある。 

 ニッチ思考と細分化の生存法則 

 一環集団が宜興の環境産業の「規模」を表しているとすれば、常州泰特環境設備工程有限公司とその創業者の銭鈞氏はもう一つの価値観、つまり「集中」を体現している。 

 銭氏は20年間、廃酸・廃水の資源化だけに打ち込んできた。自らサンプリングし、分析、研究開発、製造を行い、多くの国家・業界基準の策定にも携わった。彼が開発した混酸・酸洗い廃液の資源化リサイクル、リン酸廃液の回収・再利用などの技術は、まさに「ごみを宝」に変えている。 

 日本の環境産業の強みの一つも、まさに「特定分野に打ち込むこと」だ。銭氏はこの点において、数十年にわたり特定のバルブや膜材料だけを作り続ける日本の「隠れたチャンピオン」企業と精神的に通じるものがある。違いは、日本のそうした企業は安定した産業エコシステムと長期的な技術蓄積に依存しているのに対し、中国の銭氏たちは、いまだ急速に変化する市場環境の中で、個人の意志と技術的直感によって道を切り開いている点だ。この「起業家駆動型」の徹底モデルには鋭さがある一方で、もろさも存在する。個人の能力をいかに組織の能力へと転換するかが、この種の企業が将来直面せざるを得ない課題だ。 

 違いの上に立ち協力を 

 今回の視察で得たもう一つの重要な気付きは、宜興の環境産業は孤立して存在していないということだ。南京の化学工業設備、常州の硫酸処理設備、無錫の製造業基盤といった江蘇省南部全域の充実した工業体系が宜興の環境企業の「産業基盤」を構築している。 

 この地域間シナジーは深く観察する価値がある。全国唯一の環境産業をテーマにした国家級ハイテク産業開発区である宜興環科園は政策面で継続的な支援を受けてきた。しかし肝心なのは、江蘇省南部に密集する工業企業と整ったサプライチェーンネットワークが宜興の環境企業に至近距離の部品調達能力、技術人材、市場の顧客を提供していることだ。この「産業エコシステム」は短期的な政策によって生み出せるものではなく、数十年にわたる工業化の蓄積で自然と発生するものだ。 

 この点から言えば、日本企業が宜興との協力を望むなら、宜興そのものだけに注目するのではなく、江蘇省南部ひいては長江デルタ地域全体に視野を広げるべきだ。真の協力価値は、この地域の整った製造ネットワークと、日本の技術・経営ノウハウとの相互補完にある。 

 張氏は中日協力に関する構想を語ってくれた。日本の技術基準と海外市場開拓能力に加え中国の製造設備・カスタマイズ生産能力があれば東南アジア、インド、アフリカなど第三国市場を共に開拓しウインウインを実現できるというのが彼の考えだ。 

 しかし障害が存在するのも事実だ。中日企業間にはコミュニケーションと信頼が不足しており、日本側は慎重になりすぎ、中国側は速度を追い求めすぎており、文化の違いが協力の進展を遅らせている。より深いレベルの障害は、両国の産業論理の違いにあるのかもしれない。日本企業は長期的な契約関係の下で安定した協力を習わしとするが、中国企業はフレキシブルで変化に富んだプロジェクト型協力に慣れている。このような「体制の温度差」をなくすために双方は期待値を調整し、中間地帯を見つける必要がある。 

 宜興は50年の歳月をかけて、一本のイオン交換カラムから5000社の企業クラスターへと成長してきた。その背後には、中国の工業化プロセスにおける環境保護需要の爆発的増加の必然的な結果と、江蘇省南部における民間経済の活力の結集がある。 

 日本の環境産業にとって、宜興は研究に値するサンプルだ。日本とは大きく異なる産業成長の道筋を示しているとともに、真剣に向き合うべき協力相手でもある。技術、製造、市場の三つの次元において、双方には相互補完性が存在する。 

 肝心な問題は「協力するかしないか」ではなく、「いかに差異を乗り越えて協力するか」だ。それには互いの産業論理を真に理解する必要がある。宜興の「巨人」たちは成長を続けており、彼らの物語は中日環境保護協力の新たな章への序曲ともなり得るだろう。 

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