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第2章 平和的発展と外交
2-8問 20世紀末期に冷戦が終結し、もとの国際上の力関係がアンバランスになった状況の下で、中国はロシアなどの国とSCOを創設したが、同機構の宗旨は何か。将来の発展の見通しはどうか。

 答 SCOは中国、ロシア、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、ウズベキスタンの6カ国が2001年に上海で設立した政府間国際機構である。その宗旨は、加盟国間の相互信頼と善隣友好を強化し、政治、経済貿易、科学技術、文化、教育、エネルギー、交通、環境保全などの分野で加盟諸国の協力を発展させ、地区の平和、安全、安定を守り、民主的、公正で、合理的な国際政治経済新秩序の確立を推し進めることである。

2003年5月末にモスクワで開かれた加盟国首脳会議は、各機構の活動条例と「予算編成と執行協定」に調印したかまたはそれを批准し、初代の事務総長候補者と機構の徽章を決定した。2004年1月、SCO事務局が北京で正式に発足した。この常設機構の設立は、SCOの組織制度整備、メカニズム構築が基本的に完成し、これから全面的な、効率が高く、実務に励み、協力し合う新たな段階に入ったことを示している。

現在、SCO加盟国はヨーロッパとアジアの二大州をカバーし、総人口は世界人口の約3分の1である。この地区は豊富な資源と大きな市場に恵まれている。加盟諸国はSCO創立の日から、文化、経済貿易、軍事、司法、安全などの分野および各段階で次々と協力を展開し、絶えず強化してきた。「9・11」事件発生後、SCO加盟諸国は所在区域のテロリズム、極端主義、分裂主義の「三つの勢力」撲滅を中心とする反テロ協力を強化し、さらに相互信頼をいちだんと増強した。

SCOの影響が拡大するにつれて、国際社会はますますそれを重視し、関心をもち、ますます多くの国が協力参与の願望と興味を示している。2004年、モンゴル人民共和国はオブザーバーとして吸収され、2005年はインド、パキスタン、イランもオブザーバーとして吸収された。そのほか、SCOは2004年12月に国連総会オブザーバーの資格を取得し、2005年4月に独立国家共同体(CIS)、国連安保理テロ対策委員会、ASEANと仕事の関係を樹立し、双方はテロ防止、経済貿易、人文などの分野で交流と協力を拡大する。

最近、中央アジア地区に複雑な情勢が現われたが、それはSCOの発展にとってはチャレンジでもあればチャンスでもある。SCOは安全、経済、人文協力と関係ある具体的な任務をいちだんと実行に移し、効果的な協力で地区内に現われうる重大な問題に妥当に対応する。目下、SCOはテロリズム、分裂主義、極端主義の「三つの勢力」に打撃を加える整った戦略的構想および各加盟国の域内で共同で「三つの勢力」に打撃を加える具体的な方法を制定中である。それと同時に、税関間の協力、多国間の運送などの問題を解決して、商品、資本、技術、サービスの自由流通を実現し、区域経済の一体化にちくじ向かい、経済貿易と投資便利化を実現する条件を作るため、多くの活動グループを設立した。このほか、SCOは協力プロジェクトに資金を提供するため、SCO基金と銀行連合体を設立する可能性を検討するとともに、企業参与のプラットホームをつくるためSCO実業家委員会の設立をも準備している。

目標の達成は一度に実現できないにもかかわらず、SCO加盟諸国が相互信頼、互恵、平等および協議を厳守し、多様な文明を尊重し、共同の発展を図り、実務に励んで協力するという根本的方針をあくまで貫徹すれば、必ず地区の安全と安定、区域経済の一体化を守る面で重要な役割を果たすことができる、と人々は確信している。

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