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第10章 農業、農村、農民
10-7問 中国の広大な農村では、在来の医療保障システムが打ち破られたため、農民がなかなか受診できず、病気のため再び貧しくなる現象は非常に際立っている。調査によると、中国はいま新しいタイプの農村協同医療を試行しているというが、現在この活動はどのように進展しているか。貧しい農民の受診難問題を最終的に解決できるかどうか。

 答 1980年代初期に農村で農家連合生産請負制が実行され始めてから、集団経済はちくじ萎縮し、農村の協同医療システムが瓦解したあと、農民が受診できず、病気のため再び貧しくなる現象は非常に際立っている。推計によると、中国の農村人口の40ないし60%は病気にかかっても医者に診てもらう金がなく、一部の貧しい地区、とくに西部地区では、病気にかかると医者に診てもらう金がないか病気のため貧しくなる現象はいっそう際立っている。

農民の受診難の原因の一つは彼らの収入と医療費用がバランスにならないからである。2003年、中国農民の収入は年平均2622元であったが、入院すれば一回平均2236元かかる、この額は彼らのほとんど一年間の収入に相当する。このほか、農村の医療・衛生への国の投入が足りず、農村の医療・衛生資源と合格の医療・衛生人材も足りず、農村では規範化された医療保障制度がまだ確立されていないことも、農民がなかなか受診できず、病気のため再び貧しくなる重要な原因となっている。

中国では8億の農民が農村に住んでおり、農村は中国の医療・衛生活動の重点でもあり、最も薄弱な一環でもある。農民の受診難を解決し、病気のため再び貧しくなる問題を緩めるため、中国は重大な措置として、広大な農村で重病統一医療を主とする新しい農村医療協力制度を積極的に推し進めている。これは2003年から全国の31省・自治区・直轄市で一部の県を選んで試行を始め、中央財政、地方財政と農民が共同で資金を調達し、農民は自由意志で加入する。2005年9月30日現在、試行県は671に達し、全国の農業人口の26.3%を占める2億3300万の農業人口をカバーし、協同医療に参加する人数は全国農業人口の19.94%を占める1億7700万人に達している。試行の情況から見れば、協同医療に参加する農民の受診率と入院率はいずれも高くなり、受診による経済的負担がいくらか軽くなり、農民が病気のため貧しくなるか再び貧しくなる問題がいくらか緩和され、この医療制度は農民大衆から喜ばれている。

2005年8月、中国政府は2006年から新しい農村協同医療制度に加入する農民に対する中央財政と地方財政の補助基準を引き上げることを決定した。中央財政の補助基準はこれまでの毎年1人当たり10元から20元に引き上げ、地方財政も相応に20元に引き上げ、試行県は全国の40%の県に拡大され、2007年は60%に達し、2008年は全国のすべての県に推し広められ、2010年は全国のすべての農村住民をカバーする。

このほか、中国は5年がかりで、農村医療サービスシステム建設企画を実施し、農村の医療・衛生インフラ建設を強化し、県、郷、村3クラスの農村の医療・衛生サービスシステムとネットワークを強固、健全にし、そのうち県で疾病予防抑制センターを設置し、すべての郷・鎮に公立診療所を一カ所設置し、すべての村に少なくとも診察室を一カ所設置する。それと同時に、中国は農村の医療・衛生体制改革を速め、部門と所有制の限界を打ち破り、競争メカニズムを導入し、医療・衛生資源を総合的に利用し、農村薬品供給監督ネットワークの建設を推し進め、効果的な措置をとって農村の医薬費用の不合理な増加を抑制し、農民に安全、効果的、安価な医療・衛生サービスを提供する。

農村の医療救助制度を確立し、健全にし、新しいタイプの農村協同医療制度とつなげるため、中国は救助対象が協同医療システムに加入するのを助けるとともに、農村の貧しい人の家庭収入が少ない問題と生活が困窮な状態にある実状に対し、個人が負担する医療費用が高すぎるため耐えられない部分に適切な補助を与えて、貧しい農民の受診難問題を最終的に解決する。

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