北川県の県政府所在地では20日早朝から、一部救助隊員以外の市街地への立ち入りを禁止する措置が取られている。地滑りや洪水による住民と救助隊員への被害を防止するためだ。
20日午後、北川県では雨が降り始めた。一晩の大雨と十数回に及ぶ余震で、県政府所在地の周囲の山では地滑りが多発。翌21日には、新たに地滑りが発生した場所が、ほかの山並みより色が薄い部分として、はっきりと見えた。北川中学と周囲の救援拠点付近でも地滑りが発生した。封鎖となっている市街地では地滑りの規模はさらに大きいという。
市街地から3キロの道路では、警察と武装警察が厳重な出入管理を行っていた。一般の救助隊員も自由に入ることはできず、許可を受けて市街地に入ることができるのは疾病予防のための少数の消毒要員だけ。この封鎖線は20日に設けられたもので、出ることはできるが入ることはできない。
北川地震災害救助指揮部の責任者によると、北川県政府所在地の市街地封鎖と住民・救助隊員の退去は回避できない措置だった。まもなくM6?M7の強い余震が起こるという予報があったことに加え、県政府所在地の上流部分にせき止められてできた地震湖があふれる可能性が指摘されたためだ。県政府所在地付近の山の一部ではすでに水が染み込み始めているのが発見された。住民と救助隊員の安全を確保するため、指揮部は市街地での救援活動を一時中断し、住民と救助隊員をただちに避難させる措置を取った。
20日午後、ほとんどの住民が綿陽市や周辺の避難地に移動した。救助隊員も、北川中学付近の比較的高い場所にある救助拠点に次々と引き上げた。
「人民網日本語版」2008年5月22日
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