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ホームページ    第9章 人民の生活
中国は都市化が進んだ国の経験と教訓を参考に、コンパクトな都市の発展モデルを堅持し、自然災害による損失の減少に取り組んでいる。中国は以前にもまして人民の生活に関心を寄せている。社会保障システムを確立して完備させ、国情に合った高齢者事業の発展モデルを模索している。三峡ダムの建設では、百万人にのぼる住民の移転を円滑に進めたほか、都市部のホームレスや物乞いを援護し、国際養子縁組を通じて孤児や体の不自由な児童のためにふさわしい落ち着き先を提供してきた。同時に、安心して食品を口にできるようさまざま講じている。また公民の海外観光でのマナー向上に努めてきた。
9-1 問 現在、中国では都市化が進むと同時に、社会的な矛盾も顕著になってきた。こうした時に、都市化に向けたどのような発展モデルを選択するのか。都市化の過程でどんな問題にぶつかり、どう解決するつもりか。
答 1978年に改革・開放を実施して以来、都市化が急速に進むようになり、とりわけ92年から、都市化のスピードは年平均1.19%ずつ速まっており、同じ時期の世界平均スピードの3倍に相当する。統計によると、05年に人口が50万~100万人の都市は108、100万人以上が75、200万人以上が25、400万人以上は13を数え、都市化率は42.99%に達した···
9-2 問 メディアは今世紀に、気象の変動は地球規模でますます深刻になると報じている。現在、中国の気象状況はどうか。自然災害は中国経済にどんな影響を及ぼしたのか。防止のためにどんな措置を講じているのか。
答 地球温暖化は争えない事実だ。地球規模の気象変動は同様に、中国にも影響を与えている。なかでも高温による干ばつなどの災害と密接な関係がある。おおまかな統計によると、自然災害による直接的な経済損失は、派生的な災害も含めて2000億~3000億元と、GDPの約2~5%を占めている。06年だけでも、2704人が死亡し、経済損失は約2120億元に達した。台風や強烈な熱帯暴風による災害と損失が最も深刻で、直接的な経済損失は699億元にのぼった···
9-3 問 中国は一貫して内需の拡大に努めているが、遅々として達成できないでいる。原因は、民生が基本的に保障されていないことにあるのか。社会保障システムを構築、改善させるためにどんな措置を講じ、どんな構想があるのか。システムはいつごろ構築される計画か。
答 中国の改革と建設の最終目標は、人々の日増しに高まる物質的、文化的要望を満たすことにある。それには、衣食住や交通手段といった民生の問題を解決することが必要となる。現在最も重要なのは、養老や医療・衛生、教育、住宅などで基本的な社会保障システムを構築することだ···
9-4 問 先進国とは異なるが、中国経済は今まさに「豊かにならぬうちに高齢化社会にある」という問題に直面している。中国の高齢化社会はどんな特徴があるのか。高齢者の合法的な権益を保障し、高齢者事業と経済社会との調和のある発展のために、どんな措置を講じていくつもりか。
答 国際的に通用する基準に照らせば、中国は1999年に高齢化社会に入った。統計によると、現在、60歳以上の高齢者は1億4300万人で、総人口の11%を占めている。10年には1億7400万人に達し、総人口の約12.78%を占める。この予測に基づけば、高齢化のピークは30年に訪れることになる···
9-5 問 報道によると、三峡ダムの建設では百万もの人が故郷を離れてよとの土地に移転した。1つの国を移転させるようなもので、「世界クラスの難題」でもあった。政府はどんな方法で移転を承諾させ、この難題を解決したのか。
答 長江に三峡ダムを建設するのは、中国の数世代にわたる宿願だった。三峡ダムは今の世界で最大の水利工事であり、湖北省と重慶市の20の区・県、270の郷・鎮、1500社の企業及び3400万平米の住宅が水没することになり、113万人が移転した。住民移転プロジェクトを実施した93年から05年までに年平均、約10万人が移転したことになる。ダム建設のために100万人を移転させるのは、史上先例のないことで、「世界クラスの難題」と呼ぶ人もいた
9-6 問 これまで、都市にいる生活のあてのないホームレスや物乞いは収容して送り返されていたが、この数年の間に彼らを援護する方向へと転換した。転換した理由は何か。こうした人に対して、政府はどんな援護措置を講じているのか。
答 従来の収容して送り返す制度は、計画経済という条件の下での産物だった。当初は、都市に押し寄せた無職の人や被災者を収容して救済するのが目的で、ある程度、社会福祉的な性格を帯びていた。ホームレスや物乞いの基本的な生活権を保護するうえで積極的な役割を果たしたものの、経済社会の発展に伴い、制度の運営メカニズムや管理方法が実際にそぐわないものになってしまったうえ、規定に違反した地方もあって、制度の不備がますます顕著になってきた···
9-8 問 中国人は「民は食をもって天となす」とよく口にするが、ここ数年来、国内では食品の安全をめぐる問題が頻発している。原因は何か。どのような措置を講じて、安心して食品を口にできるようにするのか。
答「国は民をもって本となし、民は食をもって天となす」。と言っても、この数十年来、中国人は常に食品に悩まされてきた。過去、憂慮したのは食品不足だったが、現在の心配は食品の安全だ。メディアに頻繁に報道している食品の安全をめぐる事件は、食品の安全はすべての家庭にかかわるものであり、広範な人びとの身体の健康や生命、財産の安全、社会の安定にもかかわるものだ、ということをもう一度考えるよう呼びかけたものだ···
9-7 問 一部の海外メディアは、中国政府は「養子縁組政策を厳格化し、国際的な養子縁組は制限する」と報じている。この政策を修正する理由は何か。例えば外国人が中国の子供を養子にするには、どんな条件が必要なのか。どんな手続きをするのか。
答 総体的に言って、中国の国際養子縁組政策は変わってはいない。だが、扶養や教育能力、いろいろな面で条件がより整った家庭を探すために、多少の修正をした。養子縁組政策に関する一部海外メディアの報道は不正確で、無責任であり、ある程度、メディアの報道を受ける側、とりわけ里親となっている外国の家庭に誤解を与えてしまった···
9-9 問 現在、世界各国は経済的に豊かになった中国人観光客が大群をなして訪れるのを期待している。だが、中国人観光客のさまざまなマナーの悪さに関する報道がここ数年、よく見られるようになった。こうした問題をどう見ているのか。どんな措置を講じて、中国公民の資質を高めるつもりか。
答 実際ここ数年来、海外旅行に出る公民の数や目的地は増えてきており、一部の中国人観光客による外国でのさまざまなマナーの悪さは確かに恥ずかしいことだ。とりわけその土地の習俗を尊重しないことで、中国の「礼儀の邦」としてのイメージはさらに損なわれ、内外の世論もこれに大きな関心を寄せ、批判している。国民の多くも大きな反感を抱いている
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