「公共単車」というのは、貸し出し自転車のことである。北京市は、来年のオリンピックを控え、貸し自転車の普及に力を入れている。現在、北京市内には、自転車の貸し出しコーナーが70余りある。主に地下鉄の出入り口や観光スポット、ホテルなどに設けられている。今、市内で利用されている貸し自転車はおよそ1万台。今月16日には、清華大学のキャンパスでも、六つのコーナーに貸し自転車が登場する。
あるコーナーで借りた自転車は、ほかのどのコーナーでも返すことができる。しかも支払いは、現金だけではなく、銀行のカードでも使用できる。利用料金は、一時間で5元、4時間以上なら一律20元。一年の定期カードを買えば、100元になる。そして、学生なら半額。北京市では、来年のオリンピックまでに5万台まで増やすという。
自転車は、手軽で、環境にやさしい乗り物である。先日バリ島で開かれたCOP13・気候変動枠組み条約締約国会議では、参加者のために、自転車の無料貸し出しをした。緑の中を颯爽と自転車で行き来する姿が報道されていたが、とても印象的だった。会議には190カ国から1万人以上が出席するため、およそ4万7000トンの温室効果ガスが排出されると予測された。インドネシア政府は、温室効果ガスを吸収し、排出分を相殺するため、参加者に無料で自転車を提供する一方、7900万本の樹木を植えたそうである。
地球温暖化問題は、今や世界各国の最大の関心事になったと言える。ところで、北京は、坂が少ない平らな都市で、道路が広くて、雨も少ないから、自転車を利用しやすい。環境のために積極的に自転車を利用することも大事だと思っている。
「中国国際放送局 日本語部」より 2007年12月24日
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