ホーム>>社会>>社会ニュース
ネットの発達と現代(1)76%は手紙を書かず
発信時間: 2008-01-14 | チャイナネット

ベテラン郵便配達員・張氏は、「10年前はぎっしり詰まった郵便袋の90%が個人の郵便物だった。今ではせいぜい10%」と語る。国家郵政総局の統計データによると、昨年1~7月の全国の郵便物数は前年より2.9%減少し、7月単独では前年比4.1%の減少となり、明らかな減少傾向を見せている。郵便物のほとんどはビジネスレター、マーケットやスーパーの商品カタログ、商店のダイレクトメールや請求書という。「中国青年報」が伝えた。

76%は手紙を書かず

中国青年報社会調査センターと捜狐網教育サイトがこのほど共同で実施したアンケート調査によると、ネットユーザーの回答者1055人のうち75.9%は「この数年間手紙を書いたことがない」。一方、「オンラインチャットが友人と直接会ってお喋りする機会に取って代わることを決して望んではいない」人は55.8%にのぼった。

ある回答者は、「10年ほど前には、友達と遠く離れる際、『手紙を書こう』という約束をしたものだった。今では『電話してね』や『Eメールをくださいね』が普通になってしまった」とコメントしている。

調査によると、人々が親しい友人に挨拶やお祝いを伝える方法として最も頻繁に用いているのは携帯電話のショートメッセージ(68.3%)、その後は順に電話(19.7%)、QQ・MSNなどのチャット(8.8%)、電子メール(2.8%)が続き、手紙という昔ながらの方法を選んだ人はわずか0.5%にとどまった。

脆弱化する人間関係

インターネットが現代人にもたらした変化は、手紙を書く機会の減少やオンラインチャットの増加以外に、▽電話でまたは直接会って話す機会が減少した(35.8%)▽お祝いカードを郵送する機会が減り、Eメールでの連絡が増えた(27.4%)▽従来の紙製書籍を読むことが少なくなり、電子書籍が増えた(23.9%)▽街でのショッピングが減り、オンラインショッピングが増えた(9.9%)――などが挙げられた。

直筆の手紙が完全に消えてなくなる日が来るとしたら、調査対象者の54.2%は「寂しさ」を感じるという。従来の手紙は伝統の1つで、残すべきだと思うからだ。一方、32.1%は「どちらでもかまわない。成り行きに任せる」と答え、13.7%は「大いによい事だ。電子化時代において、コミュニケーション効率はより高く、コストはより低くあるべきだ」と答えた。

多くの人は、通信手段は極めて発達したが、今どきの挨拶は、昔のように人情味に溢れたものではなくなったと感じている。冷たいディスプレイスクリーンや「クローン」のように生み出される大量のショートメッセージの中から、人々が身内や友達の生活の息吹を感じ取ることは難しい。ましてその中から、直接的なふれあいを通じて共感しあったあの頃と同じような瞬間を拾い上げることなど到底できるものではない。

「人民網日本語版」2008年1月14日

 

  関連記事

· 中国のネット利用者、今年2億5千万人規模へ

· インターネット産業、昨年の市場規模は4000億元

· 無料レンタサイクルネットワーク、上海で始動

· 映画のインターネット著作権を守る協力計画がスタート

· インターネット放送管理規定、来年から実施へ

  同コラムの最新記事

· 北京の自家用車台数、年間10%増を維持

· ネットの発達と現代(2)ネットは生活を支配するか

· ネットの発達と現代(1)76%は手紙を書かず

· 生活の質に関する中国初の専門機関が杭州に設立

· 昆明市の硫酸工場で爆発 5人死亡33人負傷