全国初の「背恩(受けた恩に対して感謝しない)」訴訟でこのほど和解が成立、段林夏・被告は李富華氏に3万7千元の援助金を返還することになった。李氏は、返還された援助金を被災地区に寄贈するという。 「中国青年報」が伝えた。
重慶市万州区の学生だった段林夏・被告は2003年7月、北京大学軟件(ソフトウェ)学院の大学院入試に合格、ソフトウェア・エンジニアリング修士課程に進むことになった。「北大大学院に合格した学生、授業料稼ぎに『天秤棒』を担ぐ」という報道記事を現地メディアが掲載した。現地のビジネスマン・李富華氏がそれを見て、彼の就学費用の援助を決めた。
李氏はその後、段被告が入学すると一課程を履修しただけで休学、商売を始めたことを知った。李氏は昨年、段被告を訴え、援助金の返還を求めた。全国でも初めてケースとなったこの「背恩」訴訟事件がメディアで報じられると、たちまち世間の話題の的となった。好意による就学援助に報いる手段は、ただ勉学だけなのか?援助金は返還すべきなのか?
裁判所の仲裁を経て、原告と被告は6月17日、それぞれの意志で合意に達した。段被告は8月15日までに援助金3万7千元を李氏に返還し、訴訟費用を負担する。
「人民網日本語版」2008年6月23日 |