駐中国大使としての6年間、杜侠都氏は北京長城飯店(グレートウォール・シェラトンホテル)を住まいとした。中国初の五つ星合弁ホテルで、改革開放の1つの象徴と見なされているホテルだ。杜侠都氏は「私がECの初代駐中国大使として北京に赴任した1988年当時は、まだ大使官邸がなかったので、長城飯店に宿泊することにしました。正直な話、当時は選択の余地も余りなかったんです。長城飯店がぽつんと建っていて、周りはぼろぼろの平屋ばかりでした。ところが私が最後に北京を訪れた2001年には、これらの平屋がビルに変貌していただけでなく、長城飯店周辺は流行のエリアに発展して、高層ビルが林立しており、パリに少しも劣らない賑わいを見せていました。長城飯店の客層も徐々に変化していきました。最初は私の隣室に宿泊しているのは基本的に外国人ばかりでしたが、後の方になるとだんだん中国人が増えてきました。長城飯店で中国人の集会を見たこともあります。集合住宅の住人とのことで、以前は想像もできなかったことです」と語った。
北京は垂直方向だけでなく水平方向にも成長した。杜侠都氏は「着任当時は環状2号線、環状3号線しかなかったが、現在は環状6号線まであります」と感慨深げだ。北京はどんどん美しくなっている。人民大会堂で着任の国書を捧呈した際、杜侠都氏は人民大会堂の壮大さ、立派さを称えた。現在では、国家大劇場、「鳥の巣」、「ウォーターキューブ」など、現代化を象徴するランドマークがさらに増えている。「もし年を取って体が衰えていなければ、また北京に戻って見てみたいのですが。改革開放が中国を富強にすることは、事実が証明しています」――。
「人民網日本語版」2008年11月3日
|