ホーム>>社会>>社会ニュース
金融危機で会社員の半数がワーキングプアを自称
発信時間: 2008-11-19 | チャイナネット

欧米から出た「ワーキングプア」という言葉を、欧州連合(EU)では「働いても生活が維持できない層」と定義している。金融危機の影響で、働く人の半数が自分をワーキングプアだと感じていることが最近の調査でわかった。「北京晩報」が伝えた。

ここ数カ月、会社員の間で「ワーキングプア」という言葉がひそかに流行っている。中国最大手のビジネスSNS「天際網」では4千人を対象とした調査を2週間行った結果、55.7%の会社員が自分のことを「ワーキングプア」とし、うち15.6%が「超ワーキングプア」で、「毎日忙しくて死にそうだが、得るものが何もない」と答えた。残りの40%は「忙しいが、何か得るものがある。自分の労働相応の価値を得ているし、比較的楽しく生活もできる」とし、忙しいが「ワーキングプア」ではないと答えた。また、「それほど忙しくない」という会社員は9%にとどまった。

今回の調査で、ワーキングプアの共通点として、貯金が少なく、家が買えない「症状」が最もよく見られ、全体の6割以上にのぼることがわかった。1日の仕事時間が9時間以上で、将来性がなく、常に事業を起こしたいと思っているが手元の仕事に追われているという会社員が半数近くを占めた。また、昼間働き、夜家でも残業しているのに給料が低く、月末には財布の紐を締めなければならないというワーキングプアが4割近くにのぼった。

彼らはワーキングプアになる原因として▽社会の生存競争が激しいこと▽自分、家族、会社に対する責任があること▽合理的なキャリアプランを立てていないこと――をあげる。

専門家によると、会社員が遭遇する問題のほとんどは仕事時間と収入にある。大部分の会社員は収入が自分の労力と見合っていないと感じている。こうした問題に直面した場合には、仕事の効率と気持ちの持ち方の調整を図ることで心のバランスをとる必要があるという。生活の質は収入との関係もあるが、プライベートな時間の使い方と心の持ち方によっても変わってくる。仕事の効率を高め、できるだけ仕事時間中に仕事を片付け、やる気をキープするためにも、会社を一歩出ればプライベートな時間を十分に楽むことが非常に重要だと専門家はアドバイスする。

「人民網日本語版」2008年11月19日

  関連記事
  同コラムの最新記事

· 山東省 住民のメンタルヘルス向上めざす「雑談バー」が誕生

· 発改委:来年に区域発展計画を制定し公布

· 台湾、「消費券」交付で景気を刺激

· 4大プロジェクトの新動向

· 中米、食品安全確保における協力強化で合意