中国青年報社会調査センターが大手ポータルサイト「新浪網」を通じて1110人を対象に行った調査によると、政府のウェブサイトを訪ねたことのある人は85.6%にのぼっている。国家の各部委のウェブサイトに対して清華大学メディア調査実験室が今年1-9月に行った調査(30万サンプル)によると、訪問者が多い政府サイトのトップ3は順に、衛生部、農業部、財政部だった。「中国青年報」が伝えた。
調査によると、政府サイトを訪問したことのある人は85.6%にのぼったが、「よく閲覧する」という人は28.3%に過ぎなかった。「たまに閲覧する」と答えた人は57.3%で、「閲覧したことがない」と答えた人も14.4%いた。
上海市総合サイト「中国上海」を管理する上海市政府公衆情報網管理センターの孫松涛・主任はこれについて、「政府のウェブサイトに対する政府指導者らの重視はここ数年で高まってはいるものの、その重視の度合いはまだ、人々の期待や政府の業務全体とは釣り合っていない」と指摘する。「政府のウェブサイトは現在、従来の政府が現代の政府に転換するプロセスにある。政府のウェブサイトを通じて情報やサービスを受けることに対する人々の意識もまだ、日常的で自覚的なレベルには達していない。これには、世論や普及機関を通じた人々の意識向上が必要となる。人々に気付いてもらうことで初めて、(政府サイトに対する)需要が生まれる。人々の参加によって問題が発見されれば、政府サイトの不断の向上と改善も可能となる」。
大連理工大学管理学院の葉キン博士は、政府サイトの普及強化のほか、すばやい情報更新も必要だと指摘する。また現在の政府サイトの一部は情報を一方的に発表する窓口となっているが、閲覧者や企業とのオンライン交流などのサービスが提供されれば、訪問者の大きな増加が見込めるという。
政府サイトを訪問する目的については、68.4%が「信頼性の高い政策・政務情報を得るため」、31.8%が「関連部門に状況を報告するため」、30.5%が「政府機構の職能と職責を知るため」、28.9%が「ネット上で事務を処理するため」と答えた。政府サイトへの満足度については、61.3%が「満足していない」、32.0%が「どちらでもない」と答え、「満足している」とした人は7%に満たなかった。
「人民網日本語版」2008年12月16日 |