制定作業が進められている「国家中長期教育改革・発展プラン綱要」は7日、社会各界に対し公開で意見を求めた。同綱要の制定で戦略的専門テーマの研究を担当する河北省教育庁の韓清林・巡視員は取材に応える中で「長年にわたり、中国の教育の問題点は主に次の3方面に現れてきた」と指摘し、次のように述べた。
第一の問題は入学に関するものだ。全国の都市・農村部で義務教育の無料化が実現するのに伴い、「入学が難しく、通学・学習には多額の費用がかかる」といった問題は義務教育段階では根本的に解決された。だが都市部に暮らす出稼ぎ農民労働者の子ども達や親が出稼ぎに行っている農村の留守番児童の入学問題は引き続き深刻だ。
第二の問題は教育の質に関するものだ。これは「綱要」が解決をはかろうとする重要な中心的課題だ。経済社会の発展に伴い、グレードが高く質の高い教育に対するニーズがますます高まっている。現在、教育全体の発展形態が規模の拡大から質の向上という新たな段階に突入しつつあり、この段階では多くの重要問題に直面することになる。綱要ではたとえば、全人格的な成長をはかる「素質教育」をどのように実施するか、創造型の人材をどのように育成するかといった点に言及している。
第三の問題は生徒・学生の卒業後の進路や就職の問題だ。学校教育で生徒・学生にしっかりした就業能力を身につけさせることができるかどうかは、経済社会の発展を促進し、国民の生活水準向上のニーズを満たせるかどうかに関わる重要な問題だ。
「人民網日本語版」2009年1月9日 |