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上海の教師が語る5日夜のウルムチでの出来事
発信時間: 2009-07-09 | チャイナネット

上海市南匯中学(高校も含む)で高校の教師をしている趙敏東さんは、夏休みで帰省する新疆クラスの学生たちを引率して、7月2日にウルムチに着いた。しかし趙さんは今回の旅行で突然の災難に遭遇するとは夢にも思わなかった。

8日午前11時頃、新疆ウイグル族自治区内地学生弁公室に趙さんを訪ねた。趙さんは5日の夜の暴力に対する怒りを訴えたが、それと同時に危険な時に助けてくれたウイグル族の人たちへの感謝の言葉を繰り返した。

インタビューに応じた趙敏東さん(動画はこちらへ)

趙さんは5日の夜、タクシーでウルムチの「大巴扎」という観光名所に向かっていた。団結路に来た時、多くの暴徒たちが棒や石を持って駆け来るのが見え、タクシーの運転手はすぐに窓を閉じるよう趙さんに言い、車を降りないように注意した。「人の群れは一斉に突き進んできて、バスに向かう人もいればタクシーに向かう人もいた。そのうちの8人ほどが私の乗っていたタクシーを囲み、全ての窓を叩き割り、煉瓦や棒を中に投げ込んだ」

趙さんが殴られているのを見たウイグル族の運転手は、車を降りて暴徒たちにもう殴らないように言ってくれたが、暴徒たちは車をひっくり返し、趙さんを外に引っ張り出して殴り続けた。その時にそばを通りかかった女性は、暴徒を引きずり趙さんを引っ張って道の脇に連れて行った。趙さんは歩道まで急いで走っていったが、思いもよらないことに別の仲間が追いかけて来て、趙さんを地面に殴り倒す。だが再びあるウイグル族の住民に助けられ、包囲攻撃から近くの住民が住む地域に逃げることができた。

逃げ込んだ住宅地で地元のウイグル族に会うが、全く言葉が通じない。趙さんは帰省している学生たちに電話をかけ通訳してもらうことにした。事情を理解したその住民は、すぐに趙さんを自分の家に連れて行きかくまってくれた。その後は武装警察が趙さんを病院に運んだ。

「私を襲ったのは8人です。しかし私を助けてくれた人は数十人。本当に感謝します。どの民族でもその多くは善良で、危険にさらされている時に助けてくれた人には感謝でいっぱいです。そして私を助けた人の多くはウイグル族だったのです」と、趙さんは何度も感謝の言葉を述べ、「どの民族であってもみんな家族です」と固く信じていると話す。

趙さんによると、新疆ウイグル族自治区は2000年から内地の各高校にクラスを設け、中学を卒業した生徒を選んで内地の高校で教育を受けさせている。このクラスの多くは、東部沿海の省と直轄市の28カ所に設けられている。2004年に最初に内地の高校に通った学生が卒業し、6500人が大学入試を受け、その90%が大学に入学した。

また新疆から来た学生が帰省するときや再び内地に戻る時は、所在高校の教師の責任で、その時には家庭訪問も行われる。10年にわたって教師をしてきた趙さんは新疆クラスを2年間、受け持ったことがあるが、学生をウルムチまで送り届けるのはこれが初めてだった。

ウルムチで暴徒に襲われた趙さんは最後にこう話す。「来年はまたこのクラスの学生を新疆まで送り届けます。これは教師としての責任です」

「チャイナネット」 2009年7月9日

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