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教育部、古典詩に付ける楽曲を公募
発信時間: 2009-09-16 | チャイナネット

教育部は9日、古典詩に現代風の曲をアレンジする「古辞新韻」を一般公募することを発表した。大学生や社会各界の人々から、古典詩に曲をつけた楽曲を広く募集する。教育部語言文字応用管理司の王登峰・司長は、「R&B(リズム・アンド・ブルース)のような西洋音楽の形式でもかまわない。曲がうまくできており、流行するようなものならばいい。ポイントは、歌詞となる古典詩を人々の記憶に焼きつけられるかどうかという点だ」と指摘した。「中国青年報」が伝えた。

中国青年報社会調査センターが2854人を対象に行った調査によると、回答者の88.4%は教育部のやり方に賛成を示した。うち、「流行歌の力を借りて古典詩の普及に努めるべき」とした人は30.6%、「古典詩はもともと楽曲演奏とセットになったものだ」と認識している人は57.8%に達した。一方で、「古典詩と流行歌は全く別のジャンルに属しており、融合することは不可能だ」と考える人も22.6%いた。

中国の伝統文化を現代に融合するにはどんな手段が効果的なのだろうか。調査結果によると、「中国テイストの歌曲」が47.1%の支持を得てトップに立った。これに続いたのは、「古典詩や対聯(縁起のよい対句)をショートメッセージで送る」(33.2%)、「回文詩などの言葉遊びの詩を作ってネットで発表する」(20.8%)、「古典詩を書いてネットで発表する」(19.6%)など。

回答者の33.1%は、「オンラインの持つインタラクティブ性は、伝統文学の『輪』を広げるのに極めて有利」と考えていた。一方、「インターネットという情報環境は人々の関心を伝統文学から遠ざける」という人も37.4%いた。

中国人民大学中文系(中国語学部)の冷成金教授は、「画像時代の産物であるインターネットは伝統文化の普及には適していない」という見方には反対だという。問題は、「娯楽が目的なのか、あるいは伝統文化の普及が目的なのか」ということ。「伝統文化を普及しようとする際、人々の関心を引こうとするあまり、歴史的事実や価値判断が軽視されているのが現状だ。その結果、伝統文化のイメージはほとんど損なわれてしまっている」

回答者の66.1%は、「伝統と流行との融合プロセスでは、無責任な『改造』を避け、伝統文学の趣や特性を壊さないよう配慮すべきだ」と考えていた。

また、伝統文化は現代では「何の役にも立たない」と思っている人はわずか1.2%だった。60.3%は、「伝統文化と現代的要素はうまく結びつけることができるし、若者世代をいっそう引きつけることも可能だ」と認識している。

 

「人民網日本語版」2009年9月15日

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