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春節の帰省に戸惑う若者たち
発信時間: 2010-01-29 | チャイナネット

2010年の春節の帰省ラッシュ「春運」が30日から始まった。春節が近づくにつれて異郷で働く人たちで交わされる会話は、故郷に帰って春節を過ごすかどうかだ。みんな家族や友人が一堂に集まることを待ち望んでいる。しかし、多くの人たちがふるさと行きのチケットを必死で買い求める中、様々な理由で帰省をためらう「春節恐帰族」たちが、帰るか帰らないかという難しい選択に迫られている。

帰省を待ち望む人たち

バイクを運転してでも帰りたい

福建省福州で働く他の省からやって来た人たちに、今年の春節の計画を聞いてみた。

江西省カン州の出身の鐘懐経さんは、某特急便の会社で配達の仕事をしている。鐘さんが故郷に帰ることができるのは春節の時だけだ。鐘さんはすでに荷物を片付けて帰省の準備は万全。しかし去年は列車の切符が手に入らず、長距離バスも高価なことから、同郷の人と一緒に1台のオートバイに乗り合わせて帰った。

帰省した時のことを考えると胸が高鳴る

李さんは昨年、学校を卒業して働き始めた。仕事はとても忙しく故郷も遠いことから、実家にはずっと帰っていない。もうすぐ帰省できるため李さんはとてもうれしく感じている。

「春節恐帰族」の人たち

故郷に帰りたいがお金が…

金山明珠のある団地で警備員をしている李咸雲さん。春節期間は休暇が取りにくいと話す李さんだが、実際は自分自身がまだ何も成し遂げていないと思っているからだ。

「春節恐帰族」の人たちは決して少なくない。その中心が20歳から30歳の若者だ。異郷で奮闘している若者が春節に帰省するのは経済的にも厳しい。また異郷でたった1人で春節を過ごすことを選択するのは、つきあいや義理などによる出費、食事の支払いを避けるためでもある。仕事を見つけてから玉素音さんと会った時、彼女は荷物を持って寮を離れるところだった。玉素音さんはこの1年、故郷には帰っていない。両親や祖母、弟にはとても会いたい。しかし仕事探しは大変で、故郷に帰ってからの出費も多い。日々苦労している両親のことを思い、玉さんは泣く泣く帰省をあきらめた。「両親は理解してくれると信じています。来年は給料を持って家に帰り、必ず親孝行します」

結婚を催促され家へ帰る勇気がない

今年28歳の朱さんは、大学卒業後、福州のある有名な会社で5年間働いてきた。普段はとても忙しい。「卒業した年の春節から、両親からは彼女を連れて帰って来るよう催促され、春節にはお見合いが設定されていていて本当に疲れます」

家族はお金より大切

伝統的な家族文化から考えると、春節にはやはり帰省するべきだと専門家は話す。もし外で働く人が長期にわたって故郷に帰らないと、家族との連絡が切れやすく、一人っ子が多い両親もさびしい思いをするからだ。「春節は家族が集まることに大きな意義があります。もし特殊な事情でもない限り、やはり故郷に帰ったほうがいい。両親も子供が急に多くのお金を儲けることができるとは思っていないし、お金を持って帰ることより家に帰って両親を安心させることのほうが大切です」

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