ひげを剃った「犀利哥」からは鋭さが消えた
国内外でイケメンホームレスとして話題になった「犀利哥(目つきの鋭いアニキ)」が帰宅した。1日目の夜は何度も目が覚め涙を流し、まるで悪夢でも見ているかのようだったと彼の弟は明かした。「犀利哥」の叔母である方雪蘭さんによると、「犀利哥」は17歳の時に68歳の祖母を胃癌で亡くし、精神的に大きなダメージを受けた。22歳のときに回復し、家族はすぐに彼を結婚させたが、2人目の息子が産まれてから、彼は経営者になりお金を稼ぎたいと思うようになり、その後にプレッシャーが大きすぎたために精神的に異常をきたしたという。
犀利哥:言いたいことはたくさんあるけど、うまく話せない
香港メディアの記者は8日、「犀利哥」の家を再び訪れ、ベッドで眠る「犀利哥」を目にした。誰の呼びかけにも応じない「犀利哥」だったが、記者がベッドのそばに寄り小声で呼ぶと、彼は布団から頭を出し笑った。記者が「私を覚えているか」と聞くと、彼はうなずいた。
記者が「犀利哥」の好きなメーカーのタバコを渡すと、彼はうれしそうにポケットに入れ、別のメーカーのタバコを1本出し、記者に渡し火をつけ、自分もタバコを吸い始めた。記者の「よく眠れたか」との問いに対し彼はうなずき、「まだ怖いか」との問いに対してもうなずいて見せた。
記者が「話を始めないなら私は出て行く」と言うと、彼は記者の腕をつかみ、耳のそばで「言いたいことはたくさんあるけど、うまく言えない」と小声で話した。記者がゆっくり話すように促すと彼は再び黙り込んでしまった。記者が「何を考えているのか」と聞くと、彼は記者を見て「何も考えていない」と答え、記者が疑っていることを察したのか、彼はもう一度「本当に何もない」と言った。その後、部屋の中は人が増えたため、「犀利哥」はうなずいたり首を振ったりし記者の質問に応じた。
「犀利哥」の2人の息子は授業が終わって家に帰り、父親を見舞ったが、彼は息子に目を向けただけだった。記者が息子の手を握るよう要求すると、彼は記者の手をしっかり握って離さなかった。
家族は、前日に彼を現地の精神病院に連れて行き検査を受けさせることを考えていたが、雨が降り、彼の情緒が完全に穏やかになっていなかったため、数日待つことにした。また、現地郷政府と村委員会の責任者は8日、再び見舞いに訪れ、副郷長からは見舞金が渡された。
「チャイナネット」 2010年3月9日
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